【発想から企画までの創造心理学】表で解説

発想して企画するとは、「何か思いつき、それを計画すること」です。

詳細→問題解決のアイディアを発想する方法【発想メカニズムの心理学】シナリオ別に解説

発想と企画のそれぞれの意味は次の通りです。

発想：思いつくこと、思いつき

企画：企画を立てること、その計画

現代社会では多様な問題が日々発生しています。

それらの問題を解決するために発想し企画することは、現代人にとって必須となります。

特にビジネスの分野では発想と企画はとても重要です。

しかし、教育や研究の世界では必ずしも重視されているわけではありません。

今回は、心理学における発想と企画について解説します。

問題解決の基本手順
発想に必要な5つの条件
企画に必要な5つの条件
プレゼンテーションの5つのポイント
企画の実行
まとめ

問題解決の基本手順

発想と企画は、何かの問題を解決するために行われる行為です。

問題解決の基本手順を6ステップとしています。

6ステップのうち

1〜3までが問題を把握する手順

4〜6までが問題を解決する手順

となります。

6つのステップの具体的な内容は次の通りです。

【問題解決の基本手順】

①問題設定	問題を明確にし、絞り込んで設定する	・問題解決ではこのステップが最も重要・問題を明確にし、絞り込んで設定することが欠かせない・問題を具体化する・良い問題設定とは、発想と企画において欠かせない
②問題把握	問題の事実・原因を洗い出し、分析する	・問題に関するあらゆる事実や原因などの情報を洗い出し、徹底分析する・問題核心の把握を目指す・事実や原因探しのために発想する
③課題設定	解決課題をきめ、到達目標を明確にする	・問題の核心から、解決するべき課題を決める・目標を明確にする・課題設定ではどんな課題にするのかを発想しなければならない
④課題解決	解決アイデアを発想し、企画にまとめる	・課題の解決のために有効なアイデアを発想し、評価する・構想計画をたて、個別の具体計画をまとめる・実行のための手順計画を考える・課題解決では解決のためのアイデアを発想する・それらを企画として企画書にまとめる
⑤総合評価	解決策をプレゼンし、相手を納得させる	・解決策の実現性や独自性を総合判断する・実施を決定するステップ・まとまった企画書を厳密に評価した上で意思決定者にプレゼンテーションする・説得し、納得してもらい、実施を決める
⑥解決行動	企画を実行にうつし、結果を判断する	・良い企画だったとしても実施されなければ何にもならない・企画の実践を目指し、行動する

発想に必要な5つの条件

発想には次の「アイウエオ」の5つの条件が必要とされています。

【発想に必要な5つの条件】

あ	アイデアを出す	発想の300分の1法則を理解する	・1つのネーミング開発で平均すると約1000のアイデアを発想する・300のアイデアを出して1つくらいしか使えない・大量のアイデアを出すことが基本
い	インフォメーション	発送には多様な情報が欠かせない	・問題についての情報がなければ発想できない・多角的・定性的・間接的に情報収集する・気になるものまで幅広く情報を集める・内部情報・外部情報の双方から集める
う	産みの手順	発想を発散思考で生み出す	・認知・記憶・発散的思考・収束的思考・評価で頭脳を働かせる
え	選分けを延期	発想では評価し選別するのを後にする	・発想的思考：多様な事実・原因・アイデアを出すための拡大的な思考・収束的思考：重要な原因を絞り込んだり、アイデアを選別し企画案にまとめる集中的な思考・これらを明確に分けて考える
お	オリジナル	発想は独自（オリジナル）なものにする	・創造性の評価基準：①流暢性②柔軟性③独自性④具体性・独自性かつ具体性を出す・企画にとって最も重要

企画に必要な5つの条件

発想したものを企画にまとめるためには、次の「カキクケコ」の5条件が必要です。

【企画に必要な5条件】

か	課題を把握する	課題のポイントを明確に把握する	・企画は、何かの課題解決のために行われる・企画の真の課題は何かを明確に捉えることが重要・企画の最初は明確な課題把握に限る
き	奇抜な発想をする	奇抜で独自的な発想をする	・課題を解決するために発想する・独自で奇抜な発想を意識する・発散方法：自由連想法・強制連想法・類比発想法
く	組み立てる	発想を、集約的思考で企画に組み立てる	・多様な発想を分類・整理するための収束的思考・収束技法：空間型：系列型・収束的思考で発想をまとめ、企画書にまとめる・綿密に内容を練り、誤字脱字のミスがないようチェックする・企画書だけでも理解してもらえる工夫が重要
け	鶏頭立てる	企画書は、全体として系統を立てる	・企画全体の流れがスムーズであることがポイント・企画として系統立っている必要がある
こ	個性を出す	企画書は、企画者の個性を活かす	・企画は課題を絞り込み、十分に情報収集し、多くの企画アイデアを発想し、アイデzを絞り込んで収束する必要がある・実践的な解決策に落とし込む・企画内容は主張を明確にする・できれば1つに絞り込み、内容を濃くする・個性を出すために切り口を明確にする・切り口を自分らしいキーワードでまとめる

プレゼンテーションの5つのポイント

企画は、相手を説得し、実施しなければなりません。

そのためにはプレゼンテーションが重要になります。

プレゼンテーションの「サシスセソ」のポイントでまとめると次のお取りになります。

【プレゼンテーションの5つのポイント】

さ	さわりを強調	提案ポイント（さわり）を強調し、繰り返し話す	・触りは企画の最大のアピール箇所・さわりを企画書で絞り込み、プレゼンでそれを繰り返し強調する・相手の記憶に残ることが重要・説得の狙い・相手への要望などをまとめておく・十分に研究し、相手に合わせたキーワードを準備しておく
し	仕掛けの活用	ICTなどのメディアを効果的に活用する	・ICTメディアやVTRなどの視聴覚メディアを活用する・実物の提示・実演・BGMを流す・様々なツール・手段を駆使して企画内容を効果的にプレゼンする・事前に会場と機材をチェックしておく・十分リハーサルをする・メンバーの役割（発表者・資料配布者・機材担当者・タイムキーパー）を明確にしておく
す	筋道を明確化	プレゼン・シナリオを、筋道を立てて論理的に話の流れを作る	・筋道を通して話す・リハーサルを撮影し、検討する・起承転結のポイントを明確にして説明する・プレゼンは、自己紹介→全体説明→部分解説→内容全体の再確認で行う
せ	説得を追求	専門知識で説明し、信頼性の向上を意識して説得する	・相手の専門分野・関心・企画に関する知識・立場・人柄を事前調査しておく・相手の反応を見極めながら説得する・プレゼンの信憑性を高める・適切なメッセージ・適切なメディアを用いる・受け手を納得させるためには、送り手の信憑性が重要・信憑性は専門性・信頼性から成り立っている・前を向き、目線を配り、ジェスチャーやアイコンタクトを取り入れて大きめの声で話す・知識の活性化：相手が既に持っている知識・メッセージ内容を結び付けること・構造化知識の活用：図解化・具体例・実例・実物の提示・解説方法：倫理性・具体性・倫理性性が高いと相手は受け入れやすくなる・事例や数字を入れて具体性を高める
そ	即応で対応	本番ではアドリブも入れ、質問に即座に対応する	・相手の反応に合わせてアドリブを加える・事前に想定質問への回答を作成しておく・詳細データ・関連資料などを用意しておき、即対応する

企画の実行

プレゼンの場で、相手がその提案にすぐに同意することはまずないです。

すぐに相手側が提案に対してどのように感じたかということを探りましょう。

できる限り早めに相手に電話したり、直接あったりして、相手の受け止め方を探る必要があります。

相手は、時間が経つにつれて、企画内容についての記憶が薄れていくため、真意を把握せずに企画を評価してしまうことがあるからです。

また、意思決定者はプレゼンの相手とは限りません。

その会社の上司・関係部署に企画内容を説明した後に判断されることがあります。

その際は企画書のみで判断・評価されることになります。

また、プレゼン後には、プレゼン内容や提案について振り返り、修正・改善していきます。

そして再提出が可能な場合は、企画書の修正版を相手に渡すこともできます。

その際、直接渡しに行くことにより、こちらの熱意が伝わります。

まとめ

発想から企画までの心理学をまとめました。

これはビジネスや営業においても用いることができます。

上記は、心理学的に根拠がある内容を応用したものですが、これは相手の性格にも合わせましょう。

人間は、タイプが真逆な場合があるし、自分がされて嬉しいことは相手にとっては嬉しくない場合もあるからです。

だからこそ冒頭にある「情報収集」が大切になります。

相手の性格や会社の状況や心理やタイミングを伺た上で実行し、必ず振り返って改善させていきましょう。

この地道な積み重ねが信頼関係構築に繋がるのです。

問題解決のためにアイディアを発想する際、
孵化期：全く別のことをしている間に発想するパターン
がありますよね💡

例えば、違う環境に身を置いて、温泉旅館でゆったりしている間にアイディアが降ってくるパターン♨️

孵化期での発想が得意な人もいれば
孵化期なしでアイディアを絞り出す人もいます https://t.co/jXSa0jNN9n
— Miori (@mioriescom) September 2, 2022