今回は、「顧客ベース・ブランド・エクイティ」について解説します。
顧客ベース・ブランド・エクイティの背景
ブランドの歴史(詳細→【 ブランドとは 】起源・背景から解説)は古く、またマーケティングの歴史はブランディングの歴史そのものです。
その構築と管理のあり方が活発に議論され出したのは、1980年後半にブランド・エクイティの概念が登場して以来、ブランドの構築と管理のあり方が活発に議論されてきました。
そして現在では、マーケティング問題としてブランドへの関心が高まっています。
ブランドイメージやブランドロイヤリティに関連する諸概念に統合的な枠組みが普及しました。
マーケティング活動の結果としてブランドに資産的価値(エクイティ)が蓄積されていくことが再認識されるようになりました。
そしてブランド論は、ケラー氏が提唱する「顧客ベース・ブランド・エクイティ」の概念へと発展しました。
顧客ベース・ブランド・エクイティとは
ケラー氏の顧客ベース・ブランド・エクイティとは、あるブランドのマーケティング活動への消費者の反応に対して、ブランド知識が及ぼす差異的な効果として定義されています。
つまり、その中核にあるのはブランド知識であり、消費者の知識構造が生み出す最適効果こそが、ブランド価値の源泉であるという考え方です。
ここでの最適効果とは、消費者がある特定のブランドのマーケティング活動に対して示す反応と、それと同等の製品・サービスであっても、架空ないし無名のブランド他行うマーケティング活動に対して示す反応との差異(そのような差異を生むブランドの効果)のことです。
その消費者の反応とは、マーケティングミックスの各要素によって生起される消費者への知覚・選好・行動のことです。
結果的に、それは強いロイヤリティや価格上昇への抵抗力・ブランド拡張への肯定的評価などの企業にとってのベネフィットをもたらします。
したがって、あるブランドのマーケティング活動(マーケティングミックス)に対する消費者の反応が、そのブランドに関する知識から、同一の製品カテゴリーに属する無名ブランドが行うマーケティング活動に対する反応より好ましい場合、そのブランドは正の顧客ベースブランドエクイティを有することになります。
反対に、好ましくない場合は、負の顧客ベースブランドエクイティを有することになります。
つまり顧客ベースブランドエクイティとは、消費者がそのブランド認知やブランド連想が形成されおり、ブランドのマーケティングミックスへの特異的・最適な反応と、それに基づく差別的優位性を意味しています。
まとめ
顧客ベースブランドエクイティとは、ブランドに対して認知や連想が形成されており、それに対する反応と優位性ということです。
ブランド形成ができている上での特異的な反応ということになります。
その反応は、できている場合は正の顧客ベースエクイティを有しており、できていない場合は負の顧客ベースエクイティを有していることです。
これを自身や自社の製品に例えてみましょう。
正の顧客ベースエクイティを有していますか?
この視点で振り返ってみると根本の解決につながることがあります。
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【顧客ベース・ブランド・エクイティ】とは
— Miori (@mioriescom) September 29, 2022
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