今回は、「自信過剰」について解説します。
その際、強さと重みモデルで具体例を挙げて説明します。
自信過剰とは
自信過剰は、人々が各事例に特有の要因だけを見ることで、環境の情報構造を無視するという状態です。
つまり、その事例が引き出された下の集合やクラスを考慮しない結果生じているとされています。
具体的には、既に挙げられた基準比率の無視や、回帰現象を無視するという非回帰的予測、標本の大きさをしばしば無視するという標本サイズの無視、そして連言錯誤などが誤ったキャリブレーションにつながっていると考えられます。
この説はヒューリスティックスとバイアス研究と関連しています。
この見方では、自信過剰は人々が各事例に特有の要因だけをみることで環境の情報構造を無視するということです。
つまり、その事例が引き出された下の集合やクラスを考慮しない結果、生じているとされています。
具体的には、既に挙げられた基準比率の無視や、人々は回帰現象を無視するという非回帰的予測、標本の大きさをしばしば無視するという標本サイズの無視、そして連言錯誤などが誤ったキャリブレーションに繋がっていると考えられています。
強さと重みモデル(Strength and weight model)
この事例に基づいた判断による説明をより組織的にしたものと考えられるのが「強さと重みモデル(Strength and weight model)」による説明です。
強さとはこの事例における証拠の極端さの程度です。
重みとはその証拠の予測的な妥当性のことです。
ただしその判断を行う際、人々は当該の事例における証拠がどのくらい極端かという証拠の強さに着目し、それから標本の大きさ・基準比率・特徴などの分類に基づいた証拠の重みを少しずつ調整するというものです。
具体例として、教授が書いた大学院生の推薦状を評価する場面が挙げられています。
この手紙を評価する際は、
①手紙がどのくらい肯定的またはあたたかさのあるものか
②その書き手はどのくらい信憑性または見識があるか
という2点から評価されます。
コイン投げで、そのコインが表が出るように企んでいるという仮説を評価するような場合には、①はコインを実際に投げた時の表の割合、②は標本数になります。
いずれも①が証拠の強さ、②が証拠の重みにあたります。
自信過剰は強度は高いが重みが低いために生じると考えられています。
そして、ヒューリスティックとバイアス(詳細→投資における【 確証バイアスとは 】対処法まで分かりやすく解説)に基づくこれらの説は、回答者が説明を誤解していることから生じるものや、質問紙法での研究に限定されるなどの批判があります。
投資に応用すると・まとめ
まずは自信過剰の定義「人々が各事例に特有の要因だけを見ることで、環境の情報構造を無視するという状態」を覚えておきましょう。
投資においては、投資対象だけを見て、他の情報を無視している状態のことです。
またその際、証拠の強さと重みに関しても意識して捉えてみましょう。
投資は思考停止では利益を得ることができません。
自信過剰に関しても、投資対象以外の情報を無視しており、同様の状態です。
競合や相場を把握して比較し、分析・推測までする必要があります。
その際、相場と自分自身がどのような心理状態になっているか常に把握できるようにしましょう。
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