【 意図を読む・共感に関する心理学 】共感に関する男女の違いまで分かりやすく解説

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今回は、「意図を読む・共感に関する心理学」について解説します。

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意図を読む・共感に関する心理学

神経経済学【 社会的・経済的な判断や意思決定に伴う心の動きとその神経基盤 】分かりやすく解説では、人が他社とのやり取りの中で、相手の意図を感知し、相互協力を喜び、不公正に憤る心を持っていることを説明しました。

こうした心の仕組みは、人間のの心にどう備わっているのだろうか?というと、

その一つの有力な説明概念が、心の理論です。

心の理論とは、他者の信念や思考などの心的状態を推論し、それを他者理解に用いる認知力のことです。

ゲーム時の神経活動を測定した多くの研究では、同じ利得構造が、コンピュータのようなランダムデバイスが相手の時には、そうした活動が見られないとされています。

また、報復される可能性のある最後通告ゲームと、その心配のない独裁者ゲームを比較した研究では、最後通告ゲームの場合に心の理論に関わる領域の一部が強く活動し、しかも活動レベルは戦略的に自己利益を追求する傾向を反映したマキャベリ的な性格特性としてして相関していました。

こうしたことは、我々が他者を相手として決定する際に、他者の意図の検知や推論を含む高度な処理を行なっていることを意味しています。

心の倫理はおよそ4〜5歳頃に獲得されますが、自閉症者ではそれ以降もこの能力に障害があることが知られています。

自閉症者はゲームの構造や状況の変化に対して戦略を変えることが困難です。

そして、最後通告ゲームでの低い提案を受け入れやすいです。

また、人以外の霊長類では真理の理論は限られた形でしか備わっていないことが示唆されています。

しかしチンパンジーはミニ最後通告ゲームにおいて不平等な提案も受け入れることが明らかになっています。

こうした知見は、心の倫理が人の社会的意思決定の基盤となっていることを裏付けています。


人の社会的意思決定に関わっていると考えられるもう一つの重要な説明概念は、他者の感情状態を自分のもののように感じる能力である共感です。

人の脳に、痛みや嫌悪などの不快を感じた場合に活動する部位があることは既に述べましたが、こうした部位が活動するのは、自分自身が不快を経験した場合だけではありません。

他者が身体的な痛みにさらされている様子を見た時にも、まるで自分が痛みを経験しているかのように、こうした部位は活動します。

更に、その活動の度合いは、それが誰の痛みであるのかによっても左右されます。

囚人のジレンマゲーム

誰の痛みであるのかによって左右される点について、シンガー氏らは順序付きの囚人のジレンマゲームを用いた興味深い研究を行なっています。

参加者は常に、相手の選択を知らされずに先に決定する第一プレイヤーとしてゲームに参加します。

参加者の決定内容を知った上で、自分の選択をする第二プレイヤーは2人いますが、いずれも実験協力者であり、片方は参加者の信頼に応えるが、もう片方はそれを裏切るように行動します。

ゲーム終了後、参加者は痛みに関する別の実験という矜持のもとに引き続き参加し、先ほどのゲームの相手が手に痛み刺激を受けているのを見ます。


この時の脳活動を計測すると、信頼に応えてくれた相手が痛みを感じている時には痛みや共感に関わる部位が活動したのに対し、信頼を裏切った相手が痛みを感じていても活動は生じませんでした。

そればかりか、報酬に関わる部位が活発になり、裏切り者が苦痛に晒されることに快を感じていることが示唆されました。

この結果は、一般的に女性に比べて共感性が低いとされる男性参加者でのみ見られました。

人が感じる快や不快が相手の行動によって変悪という社会的選好のモデルを、神経活動という点から裏付ける結果となっています。

こうしたことを踏まえ、シンガー氏は社会的意思決定における行動予測モデルを提案しています。

ここでは、相互協力を求め、不公正を拒むという我々の行動が、感情的な共感と、認知的な意図の推論の2つの過程に支えられると考えています。

合理的経済人を前提とした伝統的なゲーム理論では、行動の決定因は自身の選好のみでした。

しかし、人間の選好は、他者という不確実性に対処することは、社会的生き物である人間に課された重要な適応課題です。

行動的ゲーム理論は、この不確実性への対処を視野に入れることで、人の心がどのようにこれを解いているかを明らかにする研究枠組みを提供しました。

共感や心の理論が、公正さや利他性といった人間の社会性を形作る上でどう関わるのか、更なる研究の発展が期待されています。

まとめ

自閉症者は、構造や状況の変化に対して戦略を変えることが困難という特徴があります。

しかしそうでない人間は、構造や状況の変化に対応して意見を変えるということです。



また、最後通告ゲーム(詳細→【 最後通告ゲームとは 】分かりやすく解説/投資に応用すると)の応用の結果も出ていますね。

人間は、信頼に応えてくれた相手が痛みを感じている時にはその痛みに共感できるが、

信頼を裏切った相手が痛みを感じていてもその痛みには共感できないということです。


更に恐ろしいことに、男性は、信頼を裏切った相手が痛みを感じていると、むしろ報酬としての脳が活発になり、快を感じる傾向があるということです。

これは恐ろしいですね。

このような心理があるから社会生活が成り立っています(詳細→神経経済学【 社会的・経済的な判断や意思決定に伴う心の動きとその神経基盤 】分かりやすく解説)が、行きすぎると恐ろしいですね。


また、この実験から、女性は共感しやすい生き物ですが、男性は女性と比較して共感性が低く、社会のルールを守る・守らせることに長けている生き物ということが分かります。

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