神経経済学【 社会的・経済的な判断や意思決定に伴う心の動きとその神経基盤 】分かりやすく解説

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今回は、「社会的・経済的な判断や意思決定に伴う心の動きとその神経基盤」について解説します。

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社会的・経済的な判断に関する心の動き

近年、社会的・経済的な判断や意思決定に伴う心の動きを、その神経基盤との関わりから探ろうとする研究が盛んになっています。

最近ではこうした研究領域を、神経経済学と呼ぶことも増えてきました。

こうしたアプローチが開く1つの可能性として、利得や損失に伴う主観的効用を、報酬に対して神経活動として測定できることが挙げられます。

線条体は、人が報酬を予期したり、実際に受け取ったりする際は、脳の奥に位置するいくつかの部位が活動することが知られています。

人が報酬を受け取った後の流れ

大脳の基底部には、尾状核・被殻・側坐核などの核があります。

線条体は、このうちの被殻・尾状核などを指しています。(側坐核を含む場合もあります。)


〜人が報酬を受け取った後の流れ〜

①報酬を受け取る

②中脳の腹側被蓋という部位からドーパミンという神経伝達物質が放出される

③線条体の側坐核や尾状核はそれを受けて活動する

④情報が眼窩前頭皮質などに伝わる



他者と協力しあったり、寄付をしたりする時にもこのような脳活動が生じることを見出しており、利他行動が人に真理的に報酬をもたらしていることを示しています。

苦痛や不快を感じたときに活動分野

逆に、苦痛や不快を感じたときに活動するのが、島皮質や扁桃体です。

島皮質は、前頭葉と側頭葉の境目の奥に位置しており、身体的な痛みや嫌悪と関連した刺激に対して反応します。

扁桃体は尾状核の先に位置しており、外部刺激の快・不快レベルをよく判断したり、危険・不快・脅威などに反応して回避反応を取らせたりする働きがよく下されています。


匂いや食べ物などへの反応だけでなく、他者の表情などの社会的信号の読み取りとも不快の関わりが指摘される部位でもあります。

不公正な提案に対して島皮質前部が活動するという知見は、人が結果としても利得だけでなく不公正という社会的刺激に対してもネガティブに反応することを示しています。

こうした利他行動や不公正に対する反応は、人を相手とした場合に強く見られます。

人間とコンピュータを相手として、同じ利得構造を持つ状況での意思決定を比較した研究では、相手が人間の時に強く活動する部位が他にも報告されています。

多くの研究で共通しているのは、内側前頭前野比率や眼窩前頭皮質などの前頭葉の内側部から底部にかけての領域と、全部帯状皮質などの帯状回周辺の領域です。

人が他人を相手に決定するとき

これらは心の理論の神経学的基盤と考えられる部位と一致しており、人が他人を相手に決定するときに、より洗練された高度な推論を行なっている可能性を示しています。

前頭葉内側部は、社会的・感情的な出来と語を表象することに関わり、登場人物の真的状態の理解が必要な漫画や物語の理解などに関連して活動します。

同時に、長期的な目標を考慮したり、将来の計画を立てたり、ここの人て知的機能を上位の行動に向けて統合したりすることにも広く関わっています。

多くの人の命を救う場合の脳の活動

また、多くの人の命を救うために一人を犠牲にするかなどの道徳に関わる課題でも活動が見られることが明らかになっています。

自体上階近傍については、特に前部は、前頭葉内側部と同様に登場人物の内面を推測する時に活動します。

その他、他者が痛みを感じている様子を見た時にも活動し、共感性が高い人ほど活動レベルも高いことが分かっています。

また、信頼ゲームを用いた研究では、自分が反応を決める場面では帯状皮質の中央部が、相手の反応がわかる場面での帯状皮質の全部と後部が特徴的に活動することが報告されています。

これは帯状皮質が出来事を示しており、心の理論に障害があるとされる高機能自閉症者では、このうちの自分が反応を決める場面の活動が低いことも報告されています。

しかし、心の理論との関わりは、側頭葉など他の部位でも指摘されています。

これらの領域が互いにどのように連携して社会的意思決定に影響しているのかについては、盛んに研究が進められている最中であり、現時点でははっきりと分かっていません。

まとめ

神経心理学の研究は進んでいますが、曖昧な部分がまだあるということです。

しかしこのように神経経済学により、心と脳の繋がりが解明されると、精神科の医学にも応用できますね。

近年では、うつ病などの心の病は実は脳からきている病(つまり脳の根本の方を治さないと根本的な解決にならない)ということが判明されてきています。


実際、看護師として学んだ時も、心の病は脳の病だということがある、という医学的知識を学びました。

脳のシナプスから発される量が少なければ思考にも影響が出るからです。


今後も経済心理学や医学が発展が活発になると良いですね。


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