決算書の裏側【勘定の締め切りについて】分かりやすく解説

今回は、「勘定の締め切り」について解説します。

勘定を締め切るまでの流れ

勘定を締め切るまでの流れは下記です。

①収益・費用の各勘定残高を損益勘定に振り替える

②当期純利益（または当期純損失）を繰越利益剰余金勘定に振り替える

③各感情を締め切る

勘定の締め切りは収益・費用の各勘定から行います。

総勘定元帳上で当期純利益（または当期純損失）を計算するために、総勘定元帳に損益勘定を設けます。

そして、損益勘定に、収益・費用の各勘定残高を振り替えます。

具体的には、収益の各勘定残高は損益勘定の貸方に、費用の各勘定残高は損益勘定の借方に振り替えることになります。

収益・費用の金額は、当期の利益・損失を計算するためのもので、次期には関係ありません。

そのため、決算の最後に収益・費用の各勘定残高がゼロになるようにしておきます。

収益・費用の各勘定残高を、損益勘定に集めることにより、損益勘定で当期純利益（または当期純損失）を計算します。

損益勘定で計算された当期純利益（または当期純損失）を繰越利益剰余金勘定に振り替えます。

当期純利益は次期以降の活動資金となるため、当期純利益の場合には、資本の増加として繰越利益剰余金勘定の貸方に振り替えます。

しかし当期純損失の場合には、資本の減少として繰越利益剰余金勘定の借方に振り替えます。

損益勘定から当期純利益（または当期純損失）を繰越利益剰余金勘定に振り替えたあと、総勘定元帳の各感情を締め切ります。

収益・費用の各勘定について、借方合計・貸方合計が一致していることを確認し、締め切ります。

株式投資では、決算を読み込むために簿記の知識もあると優位になります。

今後も決算を読み解いていきましょう。