今回は、仮想通貨「Qtum」について解説します。
Qtumとは・創設者・特徴・供給量・上場している仮想通貨取引所・投資における将来性、の順で説明します。
Qtumとは
Qtum（クアンタム）とは、Proof of Stake（PoS）スマートコントラクトの、オープンソースのブロックチェーンプラットフォーム兼価値移転プロトコルです。
ビットコインとイーサリアムの強みを1つのチェーンにまとめることを目指しています。
Qtumは、ビットコインのUTXO取引モデルをベースに、スマートコントラクトの実行とDAppsの機能を追加して構築されています。
最近では、DeFiアプリケーションにも対応しました。
現在（2022年）では、Qtumのブロックチェーン上には20種類以上のトークンが作成されています。
Qtumのプロジェクトは2016年3月に発表されました。
1年後の2017年3月にはICOを開催し、創業者たちに1,500万ドルをもたらしました。
Qtumのメインチェーンは2017年9月13日にリリースされました。
当初、QtumコインはERC-20トークンとして発行されていました。
しかし、メインネットの立ち上げに伴い、ネイティブブロックチェーンに変換されました。
Qtumの公式ホームページはこちらです。
創設者
このプロジェクトの創設者は、Patrik Dai氏です。
Qtum財団の会長でもあります。
ドレイパー大学でコンピューター科学を学び、中国科学院の博士課程を中退しました。
彼は自身のキャリアをアリババのプロダクトマネージャーとしてスタートしました。
その後、Factom・Vechain・Bitse Group・Meilinkなど、一連のブロックチェーンプロジェクトに携わりました。
そして2016年にQtumを立ち上げました。
更に彼は、teven Daiの名で知られており、出口詐欺スキャンダルと言われている悪名高いBitBayプロジェクトのCTOを努めていえた経歴があります。
他の2人の共同設立者は、
CTO兼ブロックチェーン・アーキテクトのNeil Mahi氏
リード開発者のJordan Earls氏
です。
Stephen（Xiaolong）XU氏は、2017年からのQtumのリード開発者として活躍しています。
以前は、TencentやMicrosoftでxオフとウェア開発者として働いており、中国科学院大学でコンピュータービジョンの学位を取得しています。
Qtumのサイトに掲載されているチームメンバーの多くは、アクティブなLinkedinページやGithubのプロフィールを開設ししていません。
Qtumには、Bitcoin.comのメンバーを含む、複数の著名な支援者がいることが確認されています。
Roger Ver氏とJermy Garden氏は、初期の仮想通貨投資家からスキンケアのプロに転身し、Augurの共同設立者であり、Blockchain Capitalの起業家でもあります。
特徴
AAl・DPG
Qtumは、BTCやETHのブロックチェーンプラットフォームで最も問題視されていた4つの課題を解決しようとする汎用ブロックチェーンです。
4つの課題とは下記です。
・相互運用性
・ガバナンス
・現実のアプリケーションとの接続の難しさ
・Proof of Workメカニズムの硬直性とコスト
※PoWとは→仮想通貨における【 PoW・PoSの違い 】どちらが良い？
Qtumブロックチェーンには、それを解決することを目的とした2つの独自技術がありあます。
それは、Account Abstraction Layer（AAL）・Decentralized Governance Protocol（DPG）です。
AALは、ビットコインから受け継いだUTXO（未使用トランザクションアウトプット）アカウント層と、イーサリアムからヒントを得たスマートコントラクト層を統合したものです。
ユーザーはアプリケーションを構築し、Ethreum Virtual Machine（EVM）やx86仮想マシンなどでホストすることができます。
また、i686命令セットとC、C++、Rust、Pythonなどの複数のプログラミング言語をサポートしているため、既存のアプリを採用してQtum用に変換することが容易です。
チューリング完全なスマートコントラクトを可能にするだけでなく、Qtumは一般的なプログラミングライブラリをスマアートコントラクトの形で統合することを計画しています。
DGP（分散型ガバナンスプロトコル）により、スマートコントラクトはブロックチェーンをハードフォークすることなく、ブロックサイズやガス代などのネットワークのコアパラメータを変更することができます。
※ハードフォークとは→仮想通貨における【 ハードフォークとは 】ソフトフォークとの違いについても解説
そのため、ネットワークが進化していく中で多くの手間を省くことができます。
エコシステム全体の中のマイナー（ステーカー）・開発者・Qtum保有者が、投票を通じてブロックチェーンのガバナンスに関与し、ブロックチェーンは自己管理・アップグレード・反復を実現することができます。
MPoS
Qtumの技術的なアプローチは、現在ビットコインやイーサリアムが採用しているものとは異なります。
Qtumは、ネットワークセキュリティのために、MPoS（Mutualized Proof of Stake）コンセンサスメカニズムを採用しました。
これはProof of Stake3.0の修正版です。
このプロトコルでは、ブロックの検証を容易・安全にするために、ユーザーが自分のコインをロックしておくことを奨励しています。
つまりステーキングしておくということです。
各ブロックの確認は、コイン保有者同士の競争であり、ネットワークへの接続性やランダムな偶然性に基づいて、ブロックを確認する権利を得ることができます。
初期のPoSプロトコルとは異なり、ここではブロック報酬は一定で、コインの年齢に依存せずに報酬を得られる可能性が決定されます。
報酬はステーク量に比例して大きくなるため、コインを多くステーキングすればするほど、ユーザーはより多くの報酬を得ることができます。
その上で、MPoSプロトコルは、ブロック報酬の10％を、ブロックを生産するマイナーと9人の前のマイナーとの間で分割し、残りの90％を500ブロック先に遅延させることで、ジャンクコントラクト攻撃から保護されています。
ビットコインで実装されているProof of Workのメカニズムとは異なり、Proof of Stakeのアルゴリズムは、維持コストが大幅に少なく、環境にも優しく、ブロックチェーンのセクリティの要である分散化を大きく実現することができます。
Bitcoinで使用されているプルーフ・オブ・ワークのメカニズムとは異なり、プルーフ・オブ・ステークのアルゴリズムは、維持コストが大幅に少なく、環境にも優しく、ブロックチェーンのセキュリティの要である分散化を大きく実現することができます。
供給量
Qtumコインの初期供給量は1億トークンです。
その全てがプロジェクトの開始前に瞬時にミントされました。
2017年3月にICOのプロセスを経て、5100万コインが一般に販売されました。
そのうち、800万コインは初期の個人投資家に、1200万コインは4年間のロックアップ付きでプロジェクトチームに割り当てられました。
残りの部分は、シンガポールで登録された非営利企業であるQtum Chain財団が管理しており、2021年3月までに4階に分けて受け取ることになっています。
ビジネス開発目的に2,000万コイン、学術研究と促進に9％が割り当てられています。
コインの供給量は固定ではなく、4年ごとにブロック報酬が半減し、新たなトークンがマイニングされます。
7回の半減を経て、2045年には最大供給量が107,822,406QTUMに達して報酬はゼロになります。
上場している仮想通貨取引所
QTUMは自由に売買できるトークンです。
ほとんどの取引所で利用できます。
例えば下の取引所です。
・Binance
・Houbi
・Global
・OKEx
・HBTC
・Hydax Exchange
取引可能なペアは、ビットコイン・アルトコイン・ステーブルコイン・フィアット通貨です。
※ステーブルコインとは→【 ステーブルコインとは 】仮想通貨・Defi
※フィアット通貨とは→【 フィアット通貨とは 】長所・短所まで分かりやすく解説
投資における将来性・まとめ
クアンタムについて最近よく聞きますね。
ビットコインキャッシュ（詳細→仮想通貨【 Bitcoin Cashとは 】特徴・ビットコインと比較・歴史・将来性）ブロックサイズを大きくするためにハードフォークしてきた仮想通貨は多くあります。
しかし、ハードフォークせずにブロックサイズを大きくできるクアンタムは革新的技術ですね。
また、既存のアプリとのコネクトを容易にしています。
個人的にはブロックチェーンエンジニアほど技術的な確信の理解が詳細までできないため投資しませんが、ブロックチェーン技術をエンジニアのように理解できる場合は、投資対象になり得ますね。
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