今回は、「生態学的妥当性」について解説します。
生態学的妥当性とは
生態学的妥当性とは、現実の世界において自然に起こっている行動に関する妥当性のことです。
しかし人間の心理的に、自然環境での確率現象の知識は得られているはずなのに、確率判断においては人工的な刺激提示がされる傾向があります。
もし手がかりの妥当性が生体的妥当性と一致していれば、キャリブレーションが良くなることができるとされています。
難易効果について大規模なレビューを行った研究の結果は下記でした。
前情報処理バイアス説を支持する研究は、課題の代表性を欠き、特定の問題に対する注目が課題とされました。
結果として、課題を困難にしていることが指摘されています。
この研究では、それ以外に用いられた研究手法による影響下難易効果とされている研究に含まれいている可能性も指摘されています。
しかし、自然環境に近いと思われる現実環境の専門家の判断も誤ったキャリブレーションを示すことが分かっています。
また、生体的観点から良いとされる頻度判断でも必ずしも確率判断に比べ、優れた結果が現れるわけではありません。
むしろ、同じ証拠に基づいている場合、自信過剰が見られることも指摘されています。
投資に応用すると・まとめ
ここで重要なことは次のポイントです。
自然環境での確率現象の知識は得られているはずなのに、確率判断においては人工的な刺激提示がされる傾向があるということです。
つまり、自然現象での確率が判明しているのに、
なぜか確率判断においては人工的な刺激が介入してしまうということです。
そのため、投資においても、大元の自然現象で生じる確率をよく理解しておいて、人工的な介入が入っていないか自身で確認する必要があります。
株価を例に挙げると、本来株価が上がるか下がるかの確率は50%・50%です。
それなのに、ファンダメンタルズ分析やテクニカル分析で、確率を見極めようとします。
そしてなぜか、人間はその確率を確信してしまったりします。
しかしここで、本来は50%・50%で上がるか下がるかが決まるということを忘れてはなりません。
つまり、どれほど確率が高かろうと、本来の確率は半々だし、絶対ではないということを自覚して投資を続けましょう。
関連記事→投資における【 確証バイアスとは 】対処法まで分かりやすく解説
最近のコメント