【 人間の意思決定の非合理性 】アレの逆説・フレーミング効果を例に分かりやすく解説

今回は、「人間の意思決定の非合理性」

フォン・ノレイマン氏ら以後、期待効用理論からの逸脱は数多く指摘されてきました。

特に、アレの逆説とフレーミング(枠組み)効果は、選好(特定の選択肢への好み)の規範と記述を区別する必要性を明確にしました。


人間の意思決定の非合理性について、アレの逆説とフレーミング効果の例で説明します。

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アレの逆説

アレの選択課題の1つは、次のAまたはBの選択です。

AとBどちらを選びますか?

・A:確実に100万円もらう

・B:確率0.1で250万円もらい、確率0.89で100万円もらい、確率0.01で何ももらわない


この選択場面で、一般的にはAが好まれます。

その根拠として、Bを選んで運が悪ければ何もえられないという帰結より、確実に100万円を手元に置きたいという理由が挙げられます。


次に、CとDではどちらが好ましいと思いますか?

・C:確率0.11で100万円もらい、確率0.89で何ももらわない

・D:確率0.1で250万円もらい、確率0.9で何ももらわない


遺パンに、CとDではDが好まれます。

確率0.11と0.1の僅かな違いでは、100万円と250万円の差は補償できないという理由からです。

しかし、AとDの選好を同時に示す決定者は合理性の規範から逸脱しています。

アレの逆説とはこの非合理性を指しています。

期待効用理論より、Aへの専攻は、次を意味しています。(効用関数の因数は、利得の万円単位表示です。)

1.00U(100)>0.1*U(250)+0.89*U(100)

したがって、0.11U(100)>0.1*U(250)


式が表現することは、CとDの選択におけるCへの選好に他なりません。

合理的決定者は、Aを選べばCを選ぶべき(またはBとD)なのです。

この要求から逸脱することが、人間の選択が示す非合理性です。


サヴェッジは、アレの逆説における非合理性とフォン・ノイマンらの公理の関連を示しました。

サヴェッジは、前述の選択場面を表に整理しました。

0.10.010.89
A100万円100万円100万円
B250万円0円100万円
C100万円100万円0円
D250万円0円0円

結果、選択肢AとBは、CとDに確率0.89で100万円を得るという帰結を加えた結果であることが分かりました。

フレーミング(枠組み)効果

次の選択場面はカーネマンとトヴェルスキーによる、「アジア病気問題」として有名です。

アジアで起こった病気が流行し、600名の命が危険にさらされているとします。

その時、次の帰結をもたらす対策EかFのどちらを選びますか?

・E:400人が死ぬ

・F:確率1/3で0人が死んで、確率2/3で600人死ぬ


大半の人はFを選ぶことが知られています。



一方、同じ場面で次の選択肢G、H間ではどうなるでしょう?

・G;200人助かる

・H:確率1/3で600人が助かって、確率2/3で誰も助からない


この場合、大半の人はGを選びます。

しかし、600名が危機にさらされているため、EとGは別の言葉で書かれた同じ帰結であり、FとHも同様です。

このように、抽象的には同一の帰結をもたらす選択肢対でありながら、記述の違いによって表面的には損失の選択(上記EまたはF)あるいは利益の選択(上記GまたはH)のように見せかけ、その違いが選好に影響する現象を枠組み効果(フレーミング効果)と呼んでいます。


期待効用理論に従う合理的決定者(一貫した決定を行う者)であれば、EとG、あるいはFとHを選択肢ます。

この状況は、「手を打たなければ600人が死ぬ」ことが話の前提である以上、EとGは共に「200人が生存し、400人はすからない」という帰結である一方、FもHも共に全員生存の確率が2/3を意味するからです。

EとFの対、GとHの対が違った印象を与えることが一貫性の欠如であり、非合理性の表れです。

まとめ

アレの逆説では、人間は確実にもらえる方を選択する傾向がありますが、ほぼ同じ確率の時は、確率が低くてももらえる額が大きい方を選びがちということです。

確実にもらえる(つまりもらえる確率が高いほど)選好されるのであれば、常に確率の高い方を重視するのが合理的ですが、なぜか人間は確率を下げてまでもらえる金額が高い方を選択してしまうという非合理的な考え方を結果に表したものです。


アレの逆説に関しては私はAとCを選ぶという合理的な答えを出しました。

そのため合理的に判断できているという点においては良かったのですが、人間は時に非合理的な方を選好してしまうという傾向は覚えておきましょう。

皆様の答えはどうでしたか?


枠組み効果の方では、人間は「確実に助ける」と「確実に死ぬ」では、数学的な結果は同じだとしても、捉え方が変わるということを指摘しています。

これは、プロスペクト理論(詳細→投資における【 プロスペクト理論とは 】人の心理を投資に活かす)でも同様ですが、人間は損失に対して非常に嫌がる傾向があります。

そのため助けることと死なせてしまうことでは、脳への刺激が異なり、それが行動に表れるのでしょうね。

我々は、このように脳の働くままに行動するのではなく、より多くの人類を救うためにはデータに基づいて合理的に判断しなければなりません。

そのため、心理的効果が働いていないか?数値的に最も良いのはどの選択肢か?ということを、惑わされずに判断していく必要があります。



これらを投資に応用すると、もらえる報酬が高かったとしても、そのもの自体の確率を根底に見極める必要があるということです。

もらえる報酬の額に惑わされてはなりません。

投資は特に曖昧な部分が多いため、確率をデータ化できるまで分析する必要があります。

心理的な傾向に惑わされ、本来の確率を見失ってはなりません。


また、人間は、損失や死亡などのマイナス面に対して、同じ数値でもプラス面よりひどく懸念する傾向があります。

それも理解し、マイナス面に対する嫌悪感が働きすぎていないか、合理的に考えていきましょう。

投資においては、感情的判断より合理的判断が重要だからです。


関連記事→経済心理学【 楽観主義とは 】分かりやすく解説

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