今回は、「オプション取引」について解説します。
オプション取引とは
オプション取引とは、あらかじめ定められた期日に、あらかじめ決められた価格(権利行使価格)で買い付ける・売りつける権利を売買する取引です。
オプションの売り手・買い手は、満期日までにオプション市場において、買ったオプションを売る・売ったオプションを買う、という反対売買により決済することができます。
オプションの買い手は、権利を得るために「プレミアム」と呼ばれるオプション料を売り手に支払い、売り手はこのオプション料を受け取ることになります。
売り手のみ証拠金が必要となり、取引単位はプレミアムの1000倍です。
買い手はプレミアムを支払い、証拠金の必要はありません。
オプション取引の特徴
損失額の上限が決まっている
オプションの買い手は、自分の有利な時にだけ権利を行使することができます。
つまり、自分の予想と反対に市場が動いてしまった場合は、権利を放棄することにより、オプションを買い付けるために支払った額(オプション料=プレミアム)に損失を限定できます。
少額で取引できる
オプションの書い手は、プレミアムの金額(プレミアム×1,000)だけの額が必要になります。
売り手は証拠金だけで取引に参加できます。
相場が動かない時も利益を得ることができる
相場が動かない時もオプションを売り立てることにより、利益を出すことができます。
先物と組み合わせることができる
先物と組み合わせたり、オプション同士を組み合わせることもできます。
相場や投資対象によって投資方法を組み合わせることができるのです。
ヘッジ手段になる
保有株式の値下がりリスク・購入予定株式の値上がりリスクに対するヘッジ手段としても有効です。
オプション取引4種類
オプション取引は、コール・プット、それぞれに買い・売りの取引ができることができます。
オプション取引には、4種類の取引方法があります。
①コールオプション・・・買う権利の買い
②コールオプション・・・買う権利の売り
③プットオプション・・・売る権利の買い
④プットオプション・・・売る権利の売り
例えば、コールの場合であれば、対象の価格が、権利行使価格以上に上昇すると予想した場合にコールを書います。
逆に、下落すると予想した場合はコールを売ることにより取引をします。
プットのにおいては、対象価格が権利行使価格より下落すると予想した場合は買い、上昇すると予想したばあいは売ります。
損益の基準
損益分岐点 | 利益 | 損失 | ||
コール | 買 | 権利行使価格+プレミアム | 対象価格の上昇に連動 | プレミアムに限定 |
コール | 売 | 権利行使価格+プレミアム | プレミアムに限定 | 対象価格の上昇に連動 |
プット | 買 | 権利行使価格−プレミアム | 対象価格の下落に連動 | プレミアムに限定 |
プット | 売 | 権利行使価格−プレミアム | プレミアムに限定 | 対象価格の下落に連動 |
まとめ
やや紛らわしいですが、オプション取引をする際は必ずおさえておきましょう。
このように、やや複雑な取引はこの他にも、VWAP(詳細→【 VWAPとは 】分かりやすく解説)などがあります。
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