「決算書」について説明します。
目次
1.決算書とは
2.決算書の役割
3.会計基準
4.決算書の仕組み
5.決算書の構成
6.貸借対照表・損益計算書・キャッシュフロー計算書の役割
決算書とは
会社は、様々な経済活動をしています。
商品を仕入れたり、それを販売したり、銀行から借金をしたり、工場を建てたり、外注費を払ったり、備品を整備したり、従業員に給与を支給をしたり等、様々な活動をしています。
これら全てが会社の経済活動です。
この会社の経済活動を数字にまとめたものが決算書です。
その決算書を読むことで、その会社がどんな経済活動を行ったのかを読み取ることができます。
つまり、決算書を読むことでその会社のビジネスを見ることができます。
決算書の役割
そんな会社も、少なくとも年に1回は決算書を作成することが義務付けられています。
決算書を作成する理由は、「会社の利害関係者に会社の実態を正確に伝える必要があるから」です。
利害関係者とは、会社を取り巻く様々な人や組織、株主、銀行、取引先、税務署、等です。
これらの利害関係者の、会社に対する様残な疑問を解消させるために、会社は自社の実態を説明する責任があります。
会社は決算書を作成し、これを公表することで、利害関係者に会社に実体を説明する責任を果たすことができます。
会計基準
利害関係者は、決算書を読むことによって個々の会社の実態を把握します。
他の会社と比較できるように、決算書に関する統一ルール「会計基準」が儲けられていて、全ての会社は毎年この会計基準に沿って決算書を発表することになっています。
以前は各国がそれぞれ独自の会計基準を設けていました。
しかし国を超えて会社の実態を比較検討できるように、、企業や投資家のグローバル化によって、「国際会計基準(IFRS)」という世界統一の会計基準を設置することとなりました。
決算書の仕組み
決算とは、会社の経済活動を1年間で区切るとともに、区切った期間の業績を決められたルールに従って算出することをいいます。
この1年間の区切りの日を「決算日」といいます。
日本の会社の決算日は3月31日が最も多いのですが、1年のうちどの日を決算日に設定することも可能です。
この決算日を「期末」ともいい、期末から遡ったちょうど1年前のスタート日を「期首」といいます。
期首
↓ 会計期間
期末(決算日)
決算書の構成
特にこの3つが重要度が高いです。
・貸借対照表(B/S)
・損益計算書(P/L)
・キャッシュフロー計算書(C/F)
決算書には3つ以外のものもあります。
貸借対照表・損益計算書・キャッシュフロー計算書の役割
貸借対照表(B/S)
期首
↓
期末 この時点でどのくらい資産を持っているのだろう?
貸借対照表とは、「会社の期末時点の財政状態を表したもの」です。
期末時点と定義にある通り、1年間の最終日の時点での会社の財政状態を意味します。
財政状態とは、簡単に言うと、会社がどんな財産を持っていてどんな責務を負っているか、ということです。
この貸借対照表を読み込むと、会社の安全性を分析することができます。
※貸借対照表の基礎→決算書における【 貸借対照表の基礎 】分かりやすく解説
損益計算書(P/L)
期首
↓この期間でいくら稼いだのだろう?
期末
損益計算書とは、「会社の一会計期間の経営成績を表したもの」です。
一会計期間と定義にあるとおり、期首から期末までの1年間で、どれだけの経営成績を収めたのかを意味します。
経営成績とは、会社がどれだけ稼いだかということです。
つまり、売上がいくらで、経費がいくらで、結果としていくら儲けたのか、ということが分かります。
損益計算書を読み込むと、会社の収益性を分析することができます。
※損益計算書の基礎→決算書における【 損益計算書の基礎 】解説まとめ
キャッシュ・フロー計算書(C/F)
期首
↓ この期間にどれだけ現金や預金が増えた(減った)のだろう?
期末
キャッシュフロー計算書とは、「会社の一会計期間のキャッシュフローの状況を表したもの」です。
損益計算書と同様に一会計期間と定義にある通り、期首から期末までの1年間で、どのようなキャッシュフロー状態だったのかを意味します。
キャッシュフローの状況とは、会社のキャッシュ(現金や預金)がどのような要因により増えたのか(減ったのか)ということです。
キャッシュフローを読み込むことで、キャッシュの視点から会社の安全性と収益性の両方の視点で分析することができます。
※キャッシュフロー計算書の詳細→決算書における【 キャッシュフロー計算書について 】解説まとめ
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