本の学びを共有【 ゾーン 相場心理学入門/マーク・ダグラス著 】投資における心理学を学べる本

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今回は、「ゾーン 相場心理学入門/マークダグラス著」の本の学びを共有します。

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ゾーン 相場心理学入門/マークダグラス著

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本を読もうと思ったきっかけ

ウォーレンバフェットさんの本や知名度のある本は一通り読んでしまったため、次は投資における「心理」について学びたいと思ったため、購入しました。

目次が読みたいと思わせる本でした。


特に超有名というわけではない本ですが、結果的には本当に読んで良かった本となりました。

本の目次

訳者まえがき

序文

はじめに

意識調査

謝辞


第一章 成功への扉ーファンダメンタル分析か、テクニカル分析か、それとも心理分析か

まずはファンダメンタル分析から

テクニカル分析への転換

心理分析への転換


第二章 トレードの誘惑(そして落とし穴)

魅力

危険性

安全装置


第三章 責任を取る

心の環境を形成する

損失への対応

勝利、敗北、絶好調、そして破滅


第四章 一貫性、心理状態

トレードに対する考え方

リスクを本当に理解する

心の環境の構成方法


第五章 認識の力学

心のソフトを修正する

認識と習得

認識とリスク

連想の力


第六章 マーケットの観点

「不確定性」理論

マーケットの最も根本的な性格(それはほぼ無限の組み合わせで表現できる)


第七章 トレーダーの優位性ー確率で考える

逆説ーランダムな結果と一貫した結果

その瞬間のトレード

期待を管理する

感情面のリスクを排除する


第八章 新年の役割

問題の意味を明確にする

用語を定義する

根本的真実と技術を関連づける方法

「ゾーン」へ


第九章 新年の起源

信念、そしてそれが人生にもたらす衝撃

信念VS真実


第一〇章 信念がトレードに及ぼす影響

新年の基本的性格

自己評価とトレード


第一一章 トレーダー的思考

機械的段階

自己観察

自己規律の役割

一貫性の信念を確立する

売買演習ーカジノ的優位性を用いたトレード法を習得する

最後に

意識調査

学びになった文章

個人的に、学びになった文章をピックアップさせていただきました。

学びになった文章その1

私は市場分析と翌日のトレードの準備に何時間もかけておきながら、実際には自分の計画したトレードを仕掛けずに、別のことをしてしまうトレーダーを数多く知っている。

そのありがちな理由は、友人からのアイデアやブローカーからの裏情報である。

そして得てして、もともと計画しておきながら結局実行しなかったトレードが、その日に大きな収益を出しているのである。

これは、なぜ系統だっていないランダムなトレードに陥りやすいかという典型的な例である。責任を取りたくないのだ。

自分自身の考えで行動し、自分の下した判断にリスクを取る。

そうすれば、自分のアイデアがどのように機能したか、即座にフィードバックできる。

不満足な結果に言い訳しないのは、非常に難しい。

逆に無計画にランダムにトレードを仕掛け、ひどいアイデアだと友達やブローカーを非難して、責任を転嫁するのは非常に簡単である。

本質的にトレードには、簡単に責任逃れができるほかの手段がある。その結果、精神構造の確立よりもランダムなトレードを選んでしまう。

なぜなら、どのトレードにも勝つ(ときには大勝ちする)可能性があるという事実があるからだ。

トレードには、自分が偉大なアナリストであろうがなかろうが、責任を取っても取らなくても、大勝ちするときがある。

成功の維持に必要な規律ある方法を確立するには努力を要する。

しかし知ってのとおり、こうした心の機能を避けて、規律なきランダムなトレードに逃げるのは、非常に簡単である。


この文章から分かることは、「人間は自分で責任を取りたくない」という心理があるということです。。

自分自身で責任を取りたくないから、有識者などのトレード結果を真似たりするのです。

これは初心者に非常に多い傾向です。

自分にまだ知識がないということもあり、とりあえず人のトレードの真似をしておこう、という自分で責任を取りたくない心理からこのような行動に出やすいのです。

なぜこのように人は責任を自分でとりたがらないかというと、人の責任にして人のせいにしておくほうが楽だからです。

自分の責任にしてしまうと、行動の結果再分析し、改善し、また再評価するという研究のような道を進まなければなりません。

人は楽な方へ流れるため、人の責任にしてしまう方が楽だという心理は、その通りだと私も思いました。


そして楽な方へ流れた結果、分析力や精神力がつかず、いつまでのその地点でとどまってしまいます。

そのため最初から人頼りにせず、自分の分析力と精神力を身につけた方が遠くまでいけるということです。

私も、最近は人の分析をあまり当てにしていませんでしたが、初心者の頃は人のトレードをよく真似していたことを思い出しました。

自信がないからこそ人に頼って楽をしようとしているということですね。

しかし最近では全く人の分析を頼っておらず、自力で情報収集・分析・推測・再評価しています。

明らかに現在の状態の方が自分の投資力も身につくし利益が出せています。

今後の自分の力のみを頼りにし、分析力と精神力を磨き続けます。

学びになった文章その2

褒美がランダムだと、いつそれを受け取れるか、はっきり分からない。

しかし素晴らしい喜びの感情を期待して、労力と能力を費やすのが苦にならない。

事実、こうしたものにおぼれてしまいやすい人は多い。

その一方で、特別の結果を期待しそれがなかったとき、失望して気分を害してしまう。

しかし、再度それをして同じ失望の結果となれば感情を害すると分かっているのに、その作業をし続けようとする。

何であれ、こうした依存症に潜む問題は、「選択肢がない」状態におかれている点だ。

心理状態を支配している依存症の状態と同じ程度の集中力や努力が、その依存症の目的を満たすために向けられるだろう。

いつでもほかの必要性(自分を信用する必要性や、あまりにも多くの資産をリスクにさらさないようにする必要性など)を満たす機会があるのに、その可能性は無視して捨て去ってしまう。

その依存症を満たす以外の行動には無気力になってしまう。

ランダムな報酬の依存症はトレーダーにとって特に面倒な問題だ。

なぜなら、一貫性を生む精神構造の確立に障害となる理由の一つとなるからだ。


この例に挙げられている猿の研究結果が非常に面白かったです。

猿にある行動をさせて報酬を与えると、猿はその行動をし続ける

猿にある行動をさせて報酬を与えないようにすると、猿はその行動を辞める

猿にある行動をさせて報酬をランダムで与えると、猿はその行動をし続ける

という研究結果です。

これは私的には目から鱗でした。


なぜならこれをプロジェクトや企業が応用すると、「報酬結果をランダム(行動に対する報酬を100%から確率を下げる)にすると、人間はそれでもその行動をし続けてくれる(つまり課金し続けてくれる)」ということになります。

つまり、課金の結果、消費者が獲得できる割合をその課金に対して80%程度に設定しておいたとしても、消費者は課金し続けてくれるため、企業は永続的に利益を出し続けることができます。


つまり企業からすると、消費者の課金に対して100%で報酬を与えるのではなく、課金に対して得られる報酬の確率を下げる方が、利益が出しやすくなります。

そのため企業は、報酬を課金に対して100%にしてしまうのではなく、確率を下げたほうが儲かりますね。


反対に、消費者からするとこの原理を知っておかなければならないということです。

報酬をランダムに設定されると、消費者は損するという気持ちにならずに課金し続けてしまうということを理解しておきましょう。

依存症の状態になっていないか?とよく考える必要があります。

例えばSTEPN。👟

運営側は途中からランダム報酬要素を多く取り入れるようになり、プロジェクト的には非常に賢いなと思いました。

しかし消費者からすると気をつけなけらばならない点もあります。


そのため私は、ランダムによる報酬に一切課金しないようにしています。

学びになった文章その3

私たちが探し求めている一貫性は、自分の心のなかにある。

マーケットのなかにはないのだ。ほとんどの損失の原因が、浮かれているときの間違いや損失、軽率なトレードを犯す姿勢と信念にある。

分析技術でもマーケット知識でもない。


この本では特に、重要なのは知識でも分析力でもない、精神力であると述べています。

そのため知識と分析力をつけたとしても、精神力が伴っていなければ投資やトレードでは負け続ける結果となると記載されています。


確かに精神力がなければ、下落相場で購入することはできないし、加熱相場では強欲になって購入してしまうという最も最悪な売り買いをしてしまいます。

そのため私的にはもちろん知識・分析力・精神力どれも重要な要素だと思います。

どれかが欠けても利益を出せない大事な要素であると思います。

学びになった文章その4

恐怖心がない状態は、無心の精神状態とも言える。

それは多くのスポーツ選手が「ゾーン」と呼ぶ精神状態に似ている。

今までにスポーツでゾーンを経験した機会があれば、完全に恐怖心のない精神状態がどのようなものであるか分かるはずだ。

ただ直感的に行動し、反応する。

選択肢は検討しない。結果は気にしない。悩まない。

ただその瞬間に「するだけ」なのだ。

やるべきことを、そのとおりにやっているのである。

大半のスポーツ選手が、この競技レベルに到達せずに引退する。

ミスを犯す恐怖を払拭できないからだ。

スポーツ選手は常に、そしてまったくの自然体で、ミスによる結果を恐れる気持ちが皆無になったとき、「ゾーン」へと達する。

この心理的ゾーンは、その気になって無理をすれば達するという精神状態ではない。

自力で発見した自分の精神状態は、本質的に創造的なものであり、常に論理的・意識的レベルでの行動で考えていては思いつくものではないからだ。

しかし自分を無理に追いやってゾーンに達することが不可能であっても、ある精神状態を築き、前向きに勝つ姿勢を養えば、「ゾーン」への近道に立つことができる。

前向きな勝つ姿勢とは、自分の努力に対して前向きな結果を期待する姿勢である。

そして実際の結果がどうであれ、その結果が自分の成長のレベルを反映し、また改善のために必要なものは何かを正確に反映していると受け止める姿勢である。


ゾーンという言葉があるため、この章がこの本で最も伝えたいことなのでしょうね。

ゾーンとは、恐怖心のない無心の精神状態、そしてミスを恐れる気持ちが皆無になっている状態のことと述べています。

しかしこのゾーンは、無理をすれば達するわけではなく、本質的に創造的なものであり、常に理論的・意識的レベルでの行動で考えていていは思いつくものではないとのことで、獲得が非常に困難だと伺えます。

コツは前向きに勝つ姿勢を養い、結果がどうであれ自分の成長のレベルを反映し、また改善のために必要なものを反映すると受け止める姿勢であると。

つまり一喜一憂せず、前向きに勝つ姿勢を養い、成長し続けるということが重要だということです。


これは確かにバフェットさん(詳細→本の学びを共有【 1分間バフェット〜お金の本質を解き明かす88の原則〜 】)も、投資における自分自身の成長が重要であると述べています。

投資で成功を収めている方々は、自分自身のレベルアップや成長に重点を置いている傾向があります。


資本はやはり自分自身なのでしょうね。

自分自身が卓越していれば、資本が大きくなくても伸ばしていくことができるということを物語っています。

まとめ

この本は2度読みたいと思いました。

1冊開けて、もう一度読む予定です。


投資や相場における心理状態に関する本は非常に面白いですね。

これは真理を学べるため、ビジネスにおいても吸収できる要素があると思いました。

おすすめできる本です。

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