今回は、ガートナー社の「ハイプサイクル」について分かりやすく解説します。
投資においては必須の知識です。
ハイプサイクルとは
ハイプサイクルとは、特定の技術の成熟度・採用度・社会への適用度を示す図のことです。
ガートナー社がこのハイプサイクルという用語を造り出しました。
ガートナー社はハイプサイクルを用いて、新技術の登場により生じる過度の興奮・誇張・失望を説明しました。
それは、技術がいかにしていつ次の段階に進み、実際に利益を生み出し、後半に受け入れられるかということを示しています。
ガートナー社のハイプサイクルの目的は、現実から誇張(ハイプ)を切り離すことにより、CIO・CEOが特定技術の採用可否を判断できるようにすることです。
ハイプサイクルは、新技術のマーケティングにおいて使用されている傾向があります。
ハイプサイクルの5つの段階
ガートナーのハイプサイクルは、5つの段階から構成されています。
①黎明期(れいめいき)
技術の引き金
ハイプサイクルの最初の段階は、技術の引き金またはブレークスルー(飛躍的前進)から始まります。
新製品発表・その他のイベントが報道され、関心が高まります。
②流行期
過剰期待の頂
次の段階では、世間の注目が大きくなり、過度の興奮と非現実的な期待が生じることが多いです。
成功事例が出ることもありますが、多くは失敗に終わります。
③幻滅期
幻滅のくぼ地
技術は過度な期待に応えられず、急速に関心が失われ、幻滅のくぼ地に入ります。
そしてメディアはその話題や技術を取り上げなくなります。
④回復期
啓蒙の坂
メディアでその技術が取り上げられなくなった一方、いくつかの事業は啓蒙の坂を登りながら継続し、その利点と適用方法を理解するようになります。
⑤安定期
生産性の台地
後半に宣伝され受け入れられるようになると、技術は生産性の大地に到達します。
その技術は徐々に安定してきて、第二世代・第三世代へと進化します。
その台地の最終的な標高は、その技術が後半に適用可能かニッチ市場のミカにより、様々です。
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