決算書の基礎知識について説明します。
決算とは
上場企業は、年に1回、決算書に事業内容の説明を含めた「有価証券報告書」を開示することが義務付けられています。
決算書の開示を義務付けられている理由は下記です。
・企業の売上高や利益を見ることができるため企業理解を深めることができる
・取引先や関係者や投資家が現状を把握することができる
・融資等を受ける際の判断材料となる
上場場企業は決算書等の開示義務がありません。
しかし資金調達等のタイミングで、投資家から決算書の開示を求められることはあります。
上場企業の詳細はこちら ⇒ 【 IPO銘柄とは 】分かりやすく解説
監査とは
会社法では、上場企業は監査を必ず受けなければならないと定められています。
非上場企業でも、会社の信用情報が重要な一部の企業(公益性の高い法人や証券会社等)では監査を設ける必要があるとしています。
決算書は「粉飾」といって、虚偽を提示できないように「監査」という制度を設けています。
監査とは、粉飾を予防するために公認会計士が企業の決算書が合理的に正しい数値であるかをチェックするということです。
具体的にどのようなことをしているかというと、決算書の数字があっているかを確認したり、残高を確認したり全ての数字を計算します。
決算書の内容
決算書の内容は下記の4つです。
①貸借対照表(B/S)
②損益計算書(P/L)
③キャッシュ・フロー計算書(C/S)
④株主資本等変動計画書(S/S)
特に①②③は財務3表と呼ばれています。
これらの決算書の内容から、会社の資産や負債、余剰金、売上、販管費等を理解することができます。
これらは取引ごとに記録を作成してあります。
なぜなら、累計の計算が不明になってしまうのを防止するためです。
決算書は必ず読む
決算書を読めると、決算書の数字の意味を理解することができます。
その企業の数字と経営を繋げて理解することもでき、本当の意味で起業を分析することができます。
決算書の理解や分析なく株式投資をすることはギャンブルです。
そのため株式投資で利益を伸ばすためには、決算書は必読です。
決算書を読む目的
企業は毎日膨大な量の取引を行っています。
この結果に応じて経営者は経営方針をその都度改良させています。
決算書はどこにお金をかけているか等を把握する目的で読みます。
また、投資目線だと、1株当たり収益が増加しているか等まで逆算することもできます。
そしてあらゆるリスクを事前に把握するというリスク把握も目的の1つです。
具体的には、他社へ商品を売却して代金を後で回収するという売掛を行っている企業の場合、代金の回収までの財務状態は保たれるか等のリスクを把握することができます
※売掛金とは→【 売上債権とは 】仕組み・種類(売掛金・受取手形・未収入金)まで分かりやすく解説
流動負債が流動資産を上回っていた場合、企業は銀行に借金をしなければなりません。
このようなリスクを決算書から読み取ることができるのです。
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