今回は、決算書の裏側「期首商品に含まれる未実現利益の消去」について解説します。
期首商品に含まれる未実現利益
ダウンストリーム
期首商品(前期末の商品)に含まれる未実現利益については、前期の連結財務諸表の作成に当たって消去しています。
そこで当期の連結財務諸表を作成するに当たって、前期末に行った連結修正仕訳を再度行います。(開始仕訳)
この際、前期末に行った連結修正仕訳のうち、損益項目(売上原価)については、利益剰余金(当期首残高)として処理します。
更に、前期末の商品は当期には販売されたとみなすため、更に前期末の連結修正仕訳の逆仕訳をします。
前期末には未実現であった利益が、当期に販売されて現実の利益となったため、当期において、前期末に行った「未実現利益を消去する仕訳」の逆仕訳をします。
アップストリーム
アップストリームの場合の、期首商品に含まれる未実現利益の処理はダウンストリームの場合と同様です。
更に、純資産項目である非支配株主持分当期変動額は、開始仕訳では非支配株主持分(当期首残高)として処理します。
期首商品・期末商品に含まれる未実現利益の消去
期首商品と期末商品がある場合の未実現利益の消去は、前期の「期首商品に含まれる未実現利益」と「期末商品に含まれる未実現利益の消去」を合わせた処理になります。
関連記事→決算書における【 連結貸借対照表の利益剰余金の求め方 】分かりやすく解説
まとめ
株式投資においては、決算を読み解く必要があります。
この際、簿記の知識もあるとより理解が深まります。
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