仮想通貨における「マルチシグ機能」について、メリット・デメリットを踏まえて説明します。
1.マルチシグ機能とは
2.仮想通貨におけるマルチシグとは
3.マルチシグ機能のメリット・デメリット
4.まとめ
音声バージョンはこちらからお聞きくださいませ。
マルチシグ機能とは
マルチシグとは、マルチシグネチャーの略称です。
マルチシグネチャーとは、複数の著名という意味です。
ここでの著名とは、クレジットカードを使用した際に書くサインのようなものと同様です。
その複数の著名を機能化させたものをマルチシグ機能と言います。
これに対し、秘密鍵が1つの場合はシングルシグと言います。
具体的には、公開鍵と秘密鍵を1つずつ使い、著名に要する秘密鍵が1つの場合のことです。
マルチシグはこの秘密鍵が1つでなく複数のため、シングルシグより安全性が高いと言えます。
仮想通貨におけるマルチシグ機能とは
仮想通貨では、セキュリティ強化のために、最初に複数の秘密鍵を設定します。
秘密鍵のなかには、公開鍵という他人にも公開してもよいアドレスというものもあります。
送金する際に、毎回その複数の秘密鍵を用いて電子著名をする必要があります。
それを第三者がマイニング(詳細⇒仮想通貨における【 マイニングとは 】)で確認作業を行います。
マルチシグ機能のメリット・デメリット
メリット
マルチシグの良さは、セキュリティの強化・誤送金の予防が挙げられます。
セキュリティの強化
マルチシグは、秘密鍵が複数設定されているため、複数の鍵が揃わなければ送金できません。
そのため、シングルシグよりよりセキュリティが強化されています。
誤送金の予防
マルチシグでは、秘密鍵を複数設定されているため、何度も確認しなければなりません。
その都度確認するため、送信内容を複数回確認するということになります。
その点で誤送金の予防になっています。
デメリット
マルチシグ機能のデメリットは、秘密鍵管理の分別・手数料です。
秘密鍵管理の分別
秘密鍵が複数存在するため、1つの場所に保管できず、複数の場所で保管しなければなりません。
例えば1つの場所で複数全ての秘密鍵を保管していた場合、その1つの場所で盗難があった場合、複数に設定した意味がなくなってしまいます。
そのため複数の秘密鍵をその複数分別の場所で保管する必要があります。
手数料の高さ
秘密鍵の数に比例して手数料が高くなります。
なぜなら、秘密鍵の数が多くなれば多くなるほど第三者のマイニングの手間もかかってしまうため、その分の追加手数料が発生してしまうからです。
その点でシングルシグより手数料が高くなります。
まとめ
以上のメリット・デメリットを踏まえると、マルチシグは富裕層にとってはとてもメリットが多いと言えます。
なぜなら、富裕層の場合、扱っている額が億や単位のため、多少手数料が高くても、必ず安全に送金できる方を選択するからです。
むしろ、少し手数料を高くするだけで資金の安全性が高くなるからです。
逆に、少額の場合であればデメリットの方が大きくなってしまう可能性があります。
ほんとにささいな額の場合、手数料の方が高くなってしまいます。
そのため多額の送金をする場合は、マルチシグを有効活用できます。
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