決算書における【一般商品売買（総記法）】分かりやすく解説

今回は、「一般商品売買（総記法）」について解説します。

総記法

総記法とは、商品を仕入れた時、及び商品を販売した時に商品勘定で記載する方法です。

すなわち、商品を仕入れた時には原価で商品勘定の借方に記入し、商品を販売した時には売価で商品勘定の貸方に記入します。

総記法では、商品を仕入れた時には原価で商品勘定の貸方に記入します。

商品を販売したときは、売価で商品勘定の貸方に記入します。

上記のように商品勘定は「資産の増減」と「収益の増減」が混合して記入されるため、商品勘定（総記法の場合）は混合感情と言われます。

仕入時には原価を商品勘定の借方に記入し、売上時には売価を商品勘定の貸方に記入しているため、決算生理前残高試算表の商品勘定は期末商品棚卸高とは異なります。

したがって、決算整理仕訳で、売価と原価の差額である利益部分を調整することにより、商品勘定を期末商品棚卸高となるように修正します。

期末商品棚卸高が判明している場合、次のように計算することもできます。

・貸方残高の場合

　商品売買益＝期末商品棚卸高＋商品勘定の貸方残高

・借方残高の場合

　商品売買益＝期末商品棚卸高ー商品勘定の借方残高

返品や割戻しの処理方法は、三分法と同様です。

ただし、総記法では仕入戻しや仕入割戻しがあった時は、仕入れ戻しや仕入割戻し部分を商品勘定で取り消し、売上戻りや売上戻しについても商品勘定で取り消します。

株式投資や経営においては、決算の読み解きが必要になります。

そのため簿記の知識も活かして決算書の理解を深めましょう。