今回は、仮想通貨「Immutable X (IMX)」について解説します。
Immutable X (IMX)とは・創設者・特徴・供給量・投資における将来性、の順で説明していきます。
Immutable X (IMX)とは
Immutable X (IMX)とは、イーサリアム上のNFTが専用の、初レイヤー2スケーリングソリューションです。
※レイヤー2とは→仮想通貨における【 レイヤー2とは 】レイヤー1とレイヤー2の違い・メリット・デメリットも含めて解説
Immutable Xのブロックチェーンは、拡張性の低さ・UX(開発者体験)の遅さなどのイーサリアムの制限を取り払ったものだと主張されています。
その代わり、ユーザーは即時取引と大規模な拡張性の恩恵を受けることができます。
具体的には、ユーザーや資産の安全性を損なうことなく、NFTのミント・取引のためのガス代ゼロなどのメリットを享受することができます。
このためにImmutable Xは、Vitalik Muterin氏(イーサリアムの創設者)がイーサリアムが全力で取り組んでいるとされる技術STARK xk-rollupsで構築されています。
この技術により、ユーザーはERC-20トークンやERC-721トークンなどの資産を大規模に生成し、配布することができるようになっています。
Immutable Xをベースとして、既に開発中のプロジェクトであるGods UnchainedのゲームディレクターであるChris Clay氏は、Immutable XによってGods Unchainedはこれまで不可能だった新しいメタシステムを実装することができると述べています。
このように、Immutable Xは、ユーザーと開発者の双方に世界最高水準の体験を提供することを目指しています。
Immutable Xの公式ホームページはこちらです。
創設者
Immutable Xは、James Ferguson氏とRobbie Ferguson氏によって設立されました。
James Ferguson氏は、Forbs 30 Under 30の起業家です。
Robbie Ferguson氏もForbs 30 Under 30の起業家であり、James氏の弟です。
以前は10億ドル規模のeコマース企業でソフトウェア開発チームを率いていました。
チームは、様々なバックグラウンドを持つ100名以上のメンバーで構成されています。
具体的には、ブロックチェーン・FAANG・金融・フィンテック・経営コンサルティングなどのジャンルです。
2018年にシードラウンドにて資金調達しました。
2019年には1,500万ドルのシリーズAを資金調達しました。
その投資家の中には、次の有名な投資家がいます。
・Coinbase
・Naspers
・Nirvana Capital
・APex Capital Partners
・Continue Capital
・Galaxy Digital
特徴
zk-rollup
Immutable Xは、zk-rollupを採用しています。
NFTに特化した最初のレイヤー2ソリューションの1つです。
※レイヤー2とは→仮想通貨における【 レイヤー2とは 】レイヤー1とレイヤー2の違い・メリット・デメリットも含めて解説
Immutable Xはzk-rollupを採用しているため、資産は第2層のブロックチェーン上で取引されます。
取引の有効性証明は第1層のブロックチェーン(この場合はイーサリアム)に保存される仕組みです。
ImmutableXでは、ポスト量子安全であるSTARK証明を使用しています。
SNARK証明は、より高額なコストにもかかわらず、高度なユーザーセキュリティを提供できるからです。
このようにzk-rollupはスケーリングソリューションとしての重要性を増しています。
※zk rollupの詳細→【 zk-rollupとは 】仕組み・メリット・デメリットまで解説
ファーストレイヤーソリューションがイーサリアム
Immutable Xは、ファーストレイヤーのソリューションとしてイーサリアムを選択しました。
これらは、トラストレスな分散型資産所有の哲学を体現するにはイーサリアムが最適だとチームが考えたからです。
イーサリアムは、ガス代の高騰やネットワーク混雑などの問題を抱えながら、短期的なスケーラビリティの向上よりも集中化を優先してきたからです。
※スケーラビリティとは→仮想通貨における【 スケーラビリティ問題とは 】分かりやすく解説
だからこそNFTプロジェクトの主要なブロックチェーンとしての地位を維持していると考えられています。
APIの抽象化レイヤー
このプロジェクトはイーサリアムエコシステムの開発の最先端に位置しています。
Immutable Cは、公約の9,000tps以上の取引速度が実現できると、将来的にデフォルトのNFTブロックチェーンになる可能性があります。
このために、APIの抽象化レイヤーです。
REST APIにより、ミンティング・取引・送金などNFTに関連するあらゆるやりとりがImmtable X上でシンプルなAPIコールで行えるようになりました。
この分野における既存のゲーム会社やコンテンツ会社のような新規参入者を惹きつける重要な要素になると予想されています。
Link
ユーザーは、ウォレットを接続する際にネットワークを切り替える必要がありません。
また、このプロトコルは「Link」と言う中間層を提供しています。
NFT専用のウォレット体験を可能にするだけでなく、Imuutable Xが安全上のリスクなしにサードパーティのマーケットプレイスのエコシステムをサポートすることを可能にしています。
プロトコルの流動性を促進するグローバルな共有版により、NFTマーケットプレイスはバックエンドなしでImmutableX上に構築することができます。
その結果、サードパーティのマーケットプレイスソリューションは、プロトコルのネイティブマーケットプレイスと共存することができます。
また、このソリューションにより、コンテンツ製作者や小規模な開発者の参入障壁が低くなることも考えられています。
ユーティリティトークン
IMXは、プロトコルのネイティブなERC-20ユーティリティトークンです。
※ユーティリティトークンとは→仮想通貨における【 ユーティリティトークンとは 】分かりやすく解説
トークンのコアとなるユースケースは、手数料・ステーキング・ガバナンスの3つです。
プロコトルの手数料の20%はIMXで支払う必要があります。
ユーザーはIMXにステークしてネットワーク手数料に比例する配分を受けることができます。
また、トークン保有者は、IMXを保有することで、ガバナンスの議案に投票することができます。
ガス代ゼロ
そしてガス代はゼロです。
事業者が独自の取引手数料を設定することができます。
イーサリアムに対する他のスケーリングソリューションとは対照的です。
具体的には、ImmutableXは中央集権的なサイドチェーンではなく、イーサリアムブロックチェーンのネイティブセキュリティを継承することで利益を得ています。
そのため51%攻撃は不可能に設定されています。
※51%攻撃とは→【 51%攻撃とは 】仕組み・リスクまで解説
供給量
IMXの総供給量は20億トークンです。
トークンの配布は次の通りです。
・51.74%:エコシステムの開発(ユーザーへの報酬・開発者への助成金支給・流動性の提供・マーケティング用)
・25%:プロジェクト開発
・14.26%:プライベートセール:1年の権利確定期間後、2年間の月次アンロック
・5%:パブリックセール:6ヶ月のアンロック期間
・4%財団:流動性供給・エコシステム開発に関連する取り組み等:1年間の権利確定期間・4年間の月次アンロック
投資における将来性・まとめ
イミューテイブルエックスは、兄弟で創設していて珍しいですね。
また、兄弟2人ともForbs 30 Under 30に選ばれている起業家であり、実力者です。
IMXは、zk-rollupやAPI抽象化レイヤーを採用しています。
現在は、非常に期待されています。
ガス代が0にできるため、NFTのミントや取引に向いています。
ただ、現在の主要なNFT取引所はメインがイーサリアムのため、
Immutable Xが普及していくには、主要なNFT取引所が取り入れていく必要があります。
そうなっていったら価格も上昇していくでしょうね。
もしくはImmutable X独自の取引所を普及させていくかですね。
そして他のNFT取引所に採用されるかどうかは主要NFT取引所の判断次第のため、読みにくいです。
ただ、Immutable Xが本当に有用性があれば、普及していくことでしょうね。
計画は素晴らしくても、いざ実行してみると問題が発生するブロックチェーンもあるため、実行してみて問題がなければ良いですね。
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