1.個人消費関連指数とは
∟小売売上高
∟個人消費支出
∟消費者信頼感指数
∟ミシガン大消費者信頼感指数
2.GDPや雇用統計への影響
3.GDPにおける個人消費関連指数の割合
4.雇用統計の思惑相場に有効な消費者信頼感指数
個人消費関連指数とは
個人消費=GDPといっても過言ではなく、GDPの中で最重要の指標です。
先進国の多くで、GDPに占める個人消費の割合は非常に高く、日本では約6割、アメリカでは実に約7割を占めます。
個人消費者関連指数に関しての詳細を説明します。
小売売上高
注目度 ★★★★★
発表期間:米商務省
発表日程:月次、毎月第2週
・米国内の消費動向を見極める代表的な指標
・百貨店などの小売業の売上をサンプル調査によって推計したもの
・天候、季節要因による変動が大きく、だびたび速報値から改定値で値が大きく変動する
・最も注目されるのが「総合指数」、変動の大きい自動車を除いた数字「除自動車」も実勢を示す
・クリスマス商戦の結果が表れる12月分(1月発表)は、通常よりも3割増が前提で、個人消費関連では最大の注目月となる
個人消費支出
注目度 ★★★★☆
発表期間:米商務省経済分析局
発表日程:月次
・頭文字をとってPCEとも呼ばれる
・物価変動による影響を除いて実質値の動きを確認できるデフレ―タ―やコアデフレーターを発表する
・特に変動の激しい食品、エネルギーを除いたコアデフレーターは、FRBが非常に参考にしている
・物価指標の中での注目度は1番のため、市場もFRB独自のインフレターゲット(インフレゴールと呼称)は2%
・インフレゴールまで来たら、金融引き締めを警戒し、ロング(買い)のポジションは要注意
消費者信頼感指数
注目度 ★★★★☆
発表期間:コンファレンス・ボード
発表日程:月次、毎月最終火曜日
・GDPや個人消費との相関性が非常に高いのが特徴
・1985年を100として、それを上回るか下回るかで景気の実勢を判断する
・5000人の消費者にアンケートを実施し、現在と半年後についての景況感、雇用状況、所得(購買意欲含む)への見通しを「楽観」「悲観」で回答してもらい、その結果を指数化したもの
・消費者の声がそのまま伝わるという点で、景況感が表れやすいと注目度が高まっている
・この構成項目の1つである「雇用は十分―職を得るのに困難か」は、月初に発表されるアメリカ雇用統計の指針になると言われている
・消費者信頼感指数は消費動向指数としてはもちろん、雇用関連指数としての側面からも注目度が高い
ミシガン大学消費者信頼感指数
注目度 ★★☆☆☆
発表期間:ミシガン大学のサーベイ・リサーチセンター
発表日程:月次、速報値は毎月10日前後、確報値は第4金曜日
・1966年に統計開始し、この時点を100としてアンケート結果を指数化したもの
・消費者信頼感指数のアンケート対象者が5000人の消費者であるのに対し、ミシガン大消費者信頼感指数のアンケート対象者は500人と規模が小さいため、注目度は若干劣る
GDPや雇用統計への影響
個人消費関連指数は、単独でのインパクトというよりも、GDPや雇用統計への影響を連想させることでインパクトを持ちます。
個人消費関連指数の結果がポジティブなら「ドル買い」、ネガティブなら「ドル売り」です。
GDPにおける個人消費関連指数の割合
アメリカ:70%
日本:60%
ドイツ:60%
FXでのポイント
・個人の消費動向が活発になってきたら、新たなバブル景気へと繋がります。
・季節要因を考慮しながら、動向をチェックしましょう
・グッドニュースなら、「買い」にしましょう
雇用統計の思惑相場に有効な消費者信頼感指数
消費者信頼感指数は、マーケットに大きな影響を与える「雇用統計」に向けてのポジション取りをするための参考にする市場参加が多いため、発表時間にはマーケットの動きに注意しましょう。
消費者信頼感指数の発表を受けてのマーケットの反応を見ておけば、トレンドフォローがしやすくなるでしょう。
雇用統計発表までのトレード戦略が組み立てやすくなるためおすすめです。
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