今回は、仮想通貨「Arweave」(AR)について解説します。
Arweaveとは・創設者・特徴・供給量・上場している仮想通貨取引所・投資における将来性の順で説明します。
Arweave(AR)とは
Arweaveとは、データを無期限に保存するためのプラットフォームを提供することを目的とした分散型のストレージネットワークです。
Arweaveのネットワークは、決して忘れることのない共同所有のハードドライブと自己表現しており、主にpermawebをホストしています。
これは、コミュニティ主導のアプリケーションやプラットフォームを多数備えた永久的な分散型ウェブです。
Arweaveネットワークは、ネイティブの仮想通貨ARを使ってマイナーに料金を支払い、ネットワークの情報を無期限に保存しています。
このプロジェクトは、まず2017年にArchainとして発表され、その後2018年にArweaveにリブランディングしました。
そして2018年に正式ローンチしました。
Arweaveの公式ホームページはこちらです。
Arweaveの創設者
Arweaveは、ケント大学で博士号を取得したSam Wiliams氏とWiliam Jones氏によって設立されました。
Wiliams氏は、研究の一環として「HyrrOS」というオペレーティングシステムを開発し、分散型システムの経験を有してプロジェクトに参加しました。
一方、Jones氏はグラフ理論とニューラルネットワーキングが中心に研究していました。
Wiliams氏が会社に専念するために大学院を中退したのに対し、Joenes氏は2018年半ばに早々とプロジェクトを離れ、博士号を取得しました。
Wiliams氏によると、彼はスコットランドの山を歩いている時にアイデアを思いつき、後にJones氏にコンセプトを伝え、技術的な詳細を開発したとのことです。
Arweaveを立ち上げた後、Wiliams氏は原材料業界向けにブロックチェーンベースのサプライチェーン・トラッキングを提供しているMinespider社の顧問に就任し、Techstars社のアクセラレータープログラムのメンターを務めています。
Arweaveは中央集権的なリーダーシップの元に設立されましたが、ネットワークとそのエコシステムの開発と拡大を進めるために、2020年にコアコミュニティのメンバーで構成された非中央集権的な自治組織が立ち上げられました。
Arweaveの特徴
permawebによる情報保存
Arweaveは、個人間や時間を超えて新しい世代に情報を保存・共有する集団的な能力を確保することを目的としています。
この目標を達成するために、同社の主力製品であるpermawebは、Arweaveのblockweaveの上に構築されています。
Blockweaveは、各ブロックが直前のブロックとランダムなそれより前のブロックの両方にリンクされているブロックチェーン技術のバリエーションです。
Arweaveによると、新しいブロックを追加して報酬を受け取るためには、過去のブロックにランダムにアクセスできる必要があるため、これがマイナーがより多くのデータを保存する動機となっているということです。
Awewaveは、そのネットワークを中心とする持続可能なエコシステムの構築に注力しています。
2020年にArweaveは、開発者が自分のアプリケーションからネットワーク取引料が発生したときに配当を受け取ることができる「利益分配トークン」を発表しました。
また、permawebベースのアプリの構築を支援するインキュベーターもホストしています。
このプロジェクトは、ブースト(Boost)プログラムを通じてスタートアップ企業と連携しており、無料ストレージやArweaveチーム及び業界の投資家にアクセスできるようにしています。
資金調達先が有名企業
Arweaveの資金調達先は、有名投資家や有名企業があります。
2020年、Arweaveは、Andreessen Horowitz氏、Union Square Ventures、Coinbase Venturesから830万ドルの資金調達を行ったことを発表しました。
これは、先の2019年に行われた投資に続くもので、当時もAndreessen Horowitz氏・Union Square Ventures、Multicoin Capitalから投資を受けています。
PoA
Arseavrネットワークは、Proof of Accessコンセンサスアルゴリズムという、Proof of Work(詳細→仮想通貨における【 PoW・PoSの違い 】どちらが良い?)の修正版で構築されています。
PoAでは、新しいブロックは直前のブロックだけでなく、ランダムなそれより前のブロックにもリンクされ、両方のブロックがハッシュ化されて新しいブロックが生成されます。
マイナーはブロックチェーン全体を保存する必要はありませんが、新しいブロックをマイニングするために必要な古いブロックにアクセスできることを証明するために、より多くの情報を保存するインセンティブが働きます。
Arweaveが使用しているマイニングプロトコル「RandamX」は、2019年にTrail of Bits、Kudelski Security、X41 D -Sec、QusqksLabの4つのサイバーセキュリティ企業によって監査されています。
このプロジェクトでは、2021年初頭から「SPoRA」と呼ばれる新しいマイニングアルゴリズムを利用する予定で、2020年にNCCグループの監査を受けたとしています。
ARの供給量
ARトークンの最大供給量は6600万ARです。
2918年にblock weaveのジェネシスブロックが作られた際に5500万ARがミントされ、更に1100万がブロック報酬として徐々に導入される予定です。
Arweaveは、2017年にトークンのプレセールイベントを開催し、当初生成したトークン供給量の10.8%が販売されました。
2018年に2回パブリックセールが完了し、それぞれ供給量の7・1%と1.1%が販売されました。
同社は更に19.5%をプライベートセール用に、2.9%をプロジェクトアドバイザー用に、13%をチーム用に(5年間のロックアップを条件に、年間20%をリリース)、19.1%をエコシステム開発用に、26.5%を将来のプロジェクト仕様に割り当てました。(5年間のロックアップを条件に、年間20%をリリース)
ARの上場している仮想通貨取引所
ARの上場している仮想通貨取引所は下記です。
・MXC.COM
・Bilaxy
・Houbi Global
・Hoo
投資における将来性・まとめ
Arweaveは、データを無期限に保存するためのプラットフォームが特徴です。
これは需要がありますが、競合も多いです。
そして中央集権型のGoogleなどもこのようにデータの保存に努めています。
そしてPoAという点がネックです。
PoAはPoWよりエネルギー消費量が少ないですが、それでもPoSよりは多いです。
そのため環境的に問題視されてしまったら価格も需要も伸びにくくなってしまうというリスクがあります。
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