TOBとは
TOBとは、株式公開買い付けです。
「Take Over Bid」という英語の略称です。
具体的には、株主に株式売却を促すために、買付株数・買付価格・買付期間を公開し、取引所外でそれらの株式を買い付ける方法です。
取引所外での売買は市場より価格が高いです。
この価格が高くなっている状態は「プレミアム」と呼ばれています。
取引所外で買い付けをする理由は、市場で株式を買い進めると株価が一気に上昇する可能性があり、投資家に株式の買い占めを気づかれないようにするためです。
TOBの種類
TOBの種類は、「有効的TOB」「敵対的TOB」の２種類あります。
有効的TOB
・買収される会社から同意が得られているTOB
敵対的TOB
・買収される会社の同意が得られていないTOB
・敵対的TOBでは、階差の支配権を取得するまで株式を取得させます。しかし会社に気付かれた場合、対策を立てられるため、有効的TOBと比較すると実現率が低い
TOBの目的
TOBの目的は、株式の買収のためです。
持株比率によってその権利度合いが変わります。
詳細は持ち株比率による権利をご覧ください。⇒表で解説【 持ち株比率による権利 】％により権利内容が変わります
TOBする側のメリット・デメリット
メリット
・一定価格で株式を所有することができる（取引所外のため市場価格ではない）
・大量の株式を買い占めることができる
デメリット
・市場価格より高い価格での購入になる（取引所外のため高値になる）
・子会社化できない可能性がある（対策を立てられ、高出費になったり長期戦になることもある）
TOBされる側のメリット・デメリット
メリット
・経営権が変わるため、会社の経営方向が変わる
・TOBする側の資金を活用できるようになる
デメリット
・経営権が変わるため、元々の経営者の権利が弱くなる
・方針が変わった場合、社員や取引先にも影響が出る
保有株がTOBされる場合の対応（投資家目線）
・市場価格で売却
・TOB買付価格で売却
・ホールド継続
市場価格で売却
普段通り市場で保有株を売却することができます。
TOB発表後にTOB買い付け価格まで上昇することが多々あります。
その市場価格で売却する方法があります。
TOB買付価格で売却
TOB買付価格（市場より高値）で売却することができます。
しかし株数の上限・証券口座の指定が設けられている場合があります。
注意点は、TOB後に上場廃止となる会社もあり、その場合は、否応なしにTOB価格で売却されるという点です。
ホールド継続
上記のように売却せずその後もホールドすることもできます。（TOB後情報廃止にならない場合）
しかし、TOB後に株価が下落する傾向があるため、判断は慎重に行いましょう。
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