今回は、「ReFi」について解説します。
ReFiとは
ReFiとは、DeFiから派生する新しいファイナンスの仕組みの1つです。
※DeFiとは→【 DeFi(分散型金融)とは 】分かりやすく解説
ReFiは、「Regenerative Finance」つまり「再生金融」の略称です。
具体的には、さまざまな形態の資本を利用して、全てのステークホルダーにとって持続可能で体系的でポジティブな変化を促進するファイナンスです。
ReFiは、自然資本を通貨の裏付けに利用することを主体としています。
そして分散型台帳技術(詳細→【 分散型台帳技術とは 】ブロックチェーンとの違いまで分かりやすく解説)を利用しています。
そのためWeb3の時代にも適応しています。
※Web3とは→【 Web1.0・Web2.0・Web3.0 】それぞれの違いを分かりやすく解説
詳細
再生金融は、Web3をテクノクラートではなく、民主的な価値と分散化の軌道に乗せるための金融です。
これは、コミュニティがピアツーピア(詳細→【 ピアツーピア(P2P)とは 】分かりやすく解説)トークンを使って、資金を必要とするものに資金を提供することを基本としています。
何が資金提供に値するかをブルジョワジーが決めるレガシーな世界や伝統的なシステムとは逆です。
ReFiでは、オープンソースやシステムがクラウドによって資金提供されることになります。
そのためReFiの真の目的は、文化の形成にあります。
悲観主義を克服し、長期的なイニシアティブを受け入れ、相互に信頼することで形成される文化です。
コンセプト
ReFIのコンセプトは、資本資源を減少させることなく、生活は福利を向上させることを目的とし、再生経済にまで遡ることです。
これは、創設者に利益をもたらすためのプロジェクトではありません。
コミュニティや公共財に資金を提供しようとする文化的傾向です。
ReFIは、シリコンバレーのGive FirstのWeb3.0と言われています。
見返りを期待せずに他人を支援する姿勢から、このように言われています。
またReFIは、様々な形態の資本を利用しています。
全てのステークホルダーにとって持続可能で形体的で、ポジティブな変化を促進することを目的としています。
そのためReFiでは、再生可能な企業に対して投資をし、成長を加速させ、インパクトを拡大させることを目標としています。
更に、短期的な金銭的リターンよりもシステムの長期的な健全性を優先させることで、優れた社会的・環境的成果を生み出すインセンティブを与えています。
実例
現在、Toucanプロトコルのプロジェクトが、Verraなどのレジストリから直接カーボンオフセットに接続しています。
データベースからオンチェーンにクレジットを橋渡しすることにより、クレジットは24種つを避けるために追跡されます。
また、Toucanは既存のDeFiインフラの再整備もしています。
カーボンクレジットにまつわる新しい金融商品の作成を可能にしています。
更に、気候変動が生物に及ぼす影響に関する価格設定は、従来は複雑な問題でした。
しかし、既存のブロックチェーンインフラを作り直すことで、トークン化された資産に価格をつけるのと同じ手法を、再生可能なアクションに適用することができます。
BasinDAO・Regen Network・AvanoなどReFi仮想通貨プロジェクトは、より広範な再生行動のための資産を作り出す先駆者です。
これらのビジネスに関する金融機会が増加するにつれて加速すると考えられています。
このような革新的なたらしい資金調達の機会を追いかけ、資産のロックを解除することにより、更に注目を集めていくのです。
具体例を挙げると、自然資本を利用した通貨のバックアップです。
Sacred Capital・Celoブロックチェーンは、米ドル相当のステーブルコインの40%を自然資本資産でバックアップすることを約束しました。
これらの資産には熱帯雨林が含まれています。
そして最終的には、帯水層の涵養・鉱物を担保にしたものなど、より広範な資産が含まれます。
このアプローチは、自然資産を保護するインセンティブとして機能しています。
実例まとめ
これらの実例をまとめると下記です。
Regen Network
Regen Networkは、気候・炭素制御空間・再生農業における生態系データに関わるReFiプロジェクトです。
Regen Networkは、農家が食品を生産するだけでなく、土地の管理者としての役割も果たすように、農業の経済学を再発明しようと努めています。
このネットワークは、再生可能な土地の習慣に報酬を与え、デジタル炭素で機構編度を逆転させ、この目標を達成するために生態系を再生させます。
炭素クレームのためのオンチェーン・レジストリ・システムを構築し、ネットワークのレジストリで市場にデータを統合しました。
公式ホームページはこちらです。
ReFi DAO
人と地球へのインパクトを加速させるために努力する創業者たちのスタートアップコミュニティです。
ReFi DAOは、教育・啓発・イベントを通じて、再生文化を育てようとしています。
※DAOとは→仮想通貨における【 DAOとは 】分かりやすく解説
また、気候変動・生態系の崩壊・社会的不公正などの課題に取り組む一方で、アイデンティティ・説明責任・インセンティブのための調整ツールを構築しています。
公式ホームページはこちらです。
Gitcoin Grant
ビットコインコミュニティは、ブロックチェーン技術を利用し、全ての人の役に立ち、身近な問題を解決するためのデジタル公共財プロジェクトを構築し、資金を提供するReFiプロジェクトです。
このコミュニティは、プロジェクトに資金を必要とする才能ある人々のためにクラウドファンディングを提供しています。
昨年は450万ドル以上の資金がGitcoin Grantsで公共財に分配されました。
最初の2週間で100万ドルの資金が提供されました。
Git Grantの公式ホームページはこちらです。
Whaler DAO
Whaler DAOとは、WEb3テクノロジーと分散型金融(DeFi)の力を用いて、世界の様々な問題を解決することを目的としています。
開発者・法律の専門家・研究者・コミュニティのインフルエンサーからなるコミュニティです。
このコミュニティは、DeFiプロトコルの制御を少数の特権的な者や強大なクジラから奪い、人々の手に渡すという意志を象徴するために、自らをクジラ人と呼んでいます。
この動機は、DeFiが、1%の資産家が残りの99%を犠牲にして更に資産家になるための単なる道具になるのを防ぐためです。
Whaler DAOの公式ホームページはこちらです。
Basin DAO
Basin DAOは、ReFiの仮想通貨プロジェクトです。
Web3テクノロジーの力を使って、土地の修復・再生・保全のために自然資本と炭素資本を大規模に解放しています。
このプラットフォームは、過小評価されていたり劣化している土地に取得を簡素化し、経済的・環境的な利益のためにそれらを再生させます。
詳細→【 Basinとは 】Basin DAO・Basin不動産についても解説
Basin DAOの公式ホームページはこちらです。
まとめ
環境問題により異常気象や自然破壊が進行している今、自然との共存や自然を大切にする文化は必須になっています。
これをファイナンスに取り入れたのが、ReFiです。
従来のDeFiの方は資本が富裕層に流れる傾向がありましたが、
ReFiはこれを問題として捉えており、資本を分散化させ、自然をも再生させることを目的としています。
自然にも貧困層にも優しいファイナンスと言えます。
年々環境問題が深刻になっていくなか、このジャンルは需要を増加させていくことでしょう。
ただ、ReFiはDAOやクリプトを中心に動いていますが、中央集権型のプロジェクトとどちらが優位になっていくかは断定できません。
最終的にはDAOの方が持続可能性が高そうですが、直近のみで見ると中央集権型でリーダーが引っ張っていくプロジェクトの方が伸びる可能性があります。
そのため、ReFiのDAOなのか、中央集権なのかということも比較して情報を追っていきましょう。
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