今回は、ユーロ各国を束ねる「ヨーロッパECB」について説明していきます。
1.ヨーロッパECBとは
2.特徴・通貨との関係
3.FXでのポイント
ヨーロッパECBとは
注目イベント: 金融政策委員会 原則、毎月第1木曜日に開催(稀に第2木曜日)
ここにも注目: 政策決定発表の1時間後に行われる総裁会見
構成: 総裁、役員6名、理事会はさらに欧州通貨同盟参加国の中銀総裁が加わる
政策金利: 主要リファイナンス・オペ最終入札金利
最大イベントは「金融政策委員会」
ユーロ圏の金融を統括するのが、ヨーロッパ中央銀行(European Central Bank)、ECBです。
ECBはユーロ導入の23か国の金融政策の中心に位置していますが、それぞれの国には中央銀行が存在しているため、ECBは各国の中銀を統括するような役目を担っているという位置づけです。
このECBは欧州銀行法を根底に、1998年に設立されました。
本拠地はドイツのフランクフルトです。
理事会の組織体系は、総裁、副総裁と4名のECB役員会、そして欧州通貨同盟参加国の中銀総裁によって形成されています。
毎月開催される金融政策委員会によって、ユーロ圏の政策金利が決定します。
金融政策委員会は、原則第1木曜日(稀に第2木曜日)に開催されます。
日本時間では夜8時45分(冬時間だと9時45分)に制作金利の決定結果が発表され、それから約1時間後に総裁の会見が行われます。
よって、政策金利の決定で2材料、続いて総裁の会見で2番目の材料と、委員会当日は投資家にとって比較的忙しい夜になります。
インフレへの言及が強いのが特徴
ユーロ圏で最も経済力が強いのがドイル、続いてフランスです。
当然、金融政策の行方にはこの国々の首長のコメントなどが材料視されやすいのですが、その他で意外にコメントが多いのがオーストラリア中銀総裁です。彼のコメントにも注意しておきましょう。
ECBは本拠地をドイツのフランクフルトに置いていることでも分かるように、ドイツの金融政策の影響を大きく受けると言われています。
またECBは、他地域の中銀以上にインフレへの言及が強いのも特徴で、そのスタンスが金利決定よりも総裁の会見で示されることがあります。そんな時は、マーケットの注目も俄然高まりますから、覚えておきましょう。
特徴・通貨との関係
・弱小国のネガティブニュースに反応しやすい
・加盟国の各国中銀総裁のコメントも景況感を映す
・委員や要人という立場からのコメントが「噂」となって材料視されることも多い
FXでのポイント
・トレードする時は、「金利発表直後から落ち着くまで」と「総裁明からの数時間」の2回に分けて考えましょう
関連記事→【 イギリスBOEとは 】特徴・通貨との関係まで解説
最近のコメント