今回は、先進国最古の中央銀行である「イギリスBOE」について説明してききます。
1.イギリスBOEとは
2.特徴・通貨との関係
3.FXでのポイント
イギリスBOEとは
構成:総裁(任期5年)、副総裁、7名の理事の9人で構成
注目イベント:金融政策決定会合(MPC) 原則毎月第1へ津曜日のあと水・木曜日
ここにも注目:会合2週間後の議事録発表
政策金利:市場貸出金利
金融先進国では最古の中央銀行
1694年、軍費調達のために設立されたのが、イギリス中央銀行(Bank of England)、BOEです。
スウェーデンのリスクバンクに次ぐ2番目の登場で、金融先進国の中では中央銀行と言えます。
ロンドンの金融街シティに本店があり、総裁、副総裁、そして7名の理事の9人で構成されています。
第二次大戦以前、イギリスポンドは世界の基軸通貨でした。
大戦後に基軸通貨の座を米ドルに譲った後は、景気拡大と引き締めを交互に繰り返す「ストップアンゴ―政策」の結果、英国病と称された長い景気低迷の時代が訪れます。
ドルポンドはニクソンショック以前まで、ブレトン・ウッズ体制によって固定相場を採用していました。これには疲弊した世界経済を安定化させる効果もあったとされています。
ECB会合と川なるときはマーケットも活発
BOEでも、最も注目されるのはやはり金融政策決定会合です。
イギリスの場合はMPC(Monetary Policy Committee)と言います。
原則毎月開催で、第1月曜日の後水・木に開催されることが多く、よくECBの会合と同日になります。
そんな時はECBが発表する45分前にBOEの決定が発表されます。
BOEとECBの発表、そしてBOE会見、ECB総裁会見と続けざまに材料が続くため、こんな日は、とても忙しい木曜日になります。
MPCでは議事録に注目
BOEはMPCの2週間後の水曜日に議事録を公表します。
実は会合当日の発表よりも、どちらかというと、この議事録の方が注目度が高いかもしれません。
金利変更の可能性が高い場合は、MPC終了後の金利変更の発表があるか?と注目されますが、金利に変更はないだろうというときは、MPC当日の発表はスルーされ、2週間後の議事録で今後の行方を占われ、それが市場の材料となります。
例えば、議事録にあるこんなやり取りが注目されます。
政策金利の決定について、仮に添え起きとなったとしても、BOE委員の9名の意思表示の仕方によっては、マーケットに発するメッセージも異なってきます。
例えば9対0、満場一致での決定となれば、「引き続き、現状の金利がしばらく続く」という印象になります。しかし金利添え起きが多数はではあったものの、相当数が利上げを主張した、もしくは相当数が利下げを主張した、というケースもたびたび発生します。
こんな時は、次回以降の会合で金利政策が変更されるかも、という観測が広まり、相場の動きにも影響を与えます。
また、昨今は金融緩和策を継続中ですが、この緩和策についても、賛否をめぐるやり取りや注目されています。
こうした議論の成り行きによって、近いうちに金利が上下する、もしくは金融緩和策が変更になる、といった観測と材料を市場にもたらすことになるのです。
金利が上昇すればもちろんポンドは買い、金利下落ならポンドは売りです。
四半期ごとのインフレレポート
BOEは、2、5、8、11月の上旬の四半期ごとに、インフレ態度調査を発表します。
経済成長見通し、賃金の伸び率、住宅価格の動向などをトータルで吟味した数字で、イギリス経済の景況感を見るうえでは重要な指標の1つです。
特徴と通貨の関係
・BOE委員会の政策言及が慈善に飛び交うときは、相場が荒れやすい
・CPIがインフレターゲットを大きく乖離すると、理由や見方を公表する義務がある
FXでのポイント
・委員会の発言は相場の波乱要因
・高レバレッジのポジションは要注意!
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