今回は、「脳内出血」になった身近な人の実体験について、ブログにまとめました。
私自身に看護師資格があるため、専門的な用語や医療の目線から記載していきます。
時系列でまとめていきます。
オペ前
急に脳内出血になり、視野が狭くなってきたため、救急搬送したことが始まりでした。
当時の症状は、視野が狭いということと、頭痛がありました。
出血の原因は、不明でした。
脳外科の脳内出血には、原因不明の確率が高いです。
(生まれつき脳の血管が細い場合は再発しやすいし、奇形の場合は再発しにくいです。ただ、原因不明だったため詳細は不明のままです。)
部位は、皮質下出血でした。
そして、脳内出血が止まらなかったため、オペに至りました。
脳内出血が止まった場合は、手術に至らないとのことでした。
オペ後3日間
オペ後は、3日間意識不明の混濁状態でした。
家族が状況を聞いても、「本人が携帯で連絡を取れるまで待ってください」と言われていました。
そして、コロナ禍のため、面会も、書類でサインを記載するときしか面会できませんでした。
オペ後3日以降
術後せん妄
この時は、術後せん妄が顕著でした。
辻褄の合わない発言が多々見られました。
高次脳機能障害:せん妄と判断が難しい時期
意識を取り戻した高次脳機能障害の症状が表れました。
・空間把握ができない
・時間感覚が分からない
・話し方がゆっくり
・病識がない(自分の病気が認識できない)
・左半側空間無視(歩行時に左側のものにぶつかる・ご飯を左半分残す)
・五角形が書けない(空間認識ができない)
高次脳機能障害は様々な種類があるため、損傷部位によっても多種多様な症状が表れます。
その他の症状
脳外科では、オペ前やオペ後に脳死になってしまったり、死亡してしまう確率は非常に高いです。
そして、全身麻痺で全身が動かなくなってしまったり、下半身麻痺といって、下半身が動かなくなってしまう患者様も多いのが事実です。
全身麻痺の場合は、自分でナースコールを押せないため、息でふっと吹きかけるパターンのナースコールを使用していらっしゃる患者様も多く病棟で治療しています。
そのため、この身近な人の事例は非常に予後が良くなった稀な例です。
また、高次脳機能障害にも似ていますが、失語や難読症(詳細→【 発想と脳のメカニズム 】サヴァン症候群・病気・覚醒剤との関連/歴史上の人物を例に説明)や失計算症などもありませんでした。
オペ後1週間
高次脳機能障害:せん妄がなくなってきた時期
この頃は、術後せん妄がなくなってきました。
しかし、脳外科のため、せん妄と判断が特に難しいところがあります。
そして、半盲か左半側空間無視かの判断が難しい時期になりました。
見分け方は、左側の概念がないか、左が見えないだけかという点です。
概念がすっぽりなくなってしまう場合は、左半側空間無視になります。(右半側空間無視の場合もあります。)
そのため、左半側空間無視だと、左の概念がなくなっているため、歩いていて左にお部屋があっても入ることができないです。(気付けないという意味で)
その後
症状は、どんどん良くなっていきました。
ただし、運転は視野的にできるかどうか際どいところです。
多くの脳出血の患者様は回復までに至らないことが多いですが、このように回復する例も実際にあります。
実体験の検索結果の事例や体験談が少なすぎるため、記載させていただきました。
ご回復をお祈り申し上げます。
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