今回は、決算書における「貸付金・借入金」について解説します。
貸付金とは
企業は資金に余裕がある場合には、取引先などにお金を貸すことがあります。
この場合の、金銭の貸付けによって生じた、後でお金を返してもらえる権利を貸付金(資産)と言います。
借入金とは
資金が不足する場合には、銀行・取引先などからお金を借りることがあります。
借りたお金は後で返さなければなりません。
この場合の金銭の借入によって生じた、後でお金返さなければならない義務を借入金(負債)と言います。
貸付金の処理
金銭を貸し付けた時
取引先などにお金を貸した時の、後でお金を返してもらえる権利は、貸付金(資産)で処理します。
貸付金の利息を受け取った時
お金を貸したり借りたりした時には、利息が発生します。
貸付金について利息を受け取ったときには、受取利息(収益)として処理します。
貸付金を回収した時
貸したお金を返してもらったときには、貸付金(資産)の減少として処理します。
借入金の処理
金銭を借り入れた時
銀行・取引先などからお金を借りた時の、後でお金を返さなければならない義務は、借入金(負債)として処理します。
借入金の利息を支払った時
借入金について利息を支払った時には、支払利息(費用)として処理します。
詳細→決算書における【 キャッシュフロー計算書について 】解説まとめ
借入金を返済した時
借りたお金を返済した時は、借入金(負債)の減少として処理します。
利息の計算式
貸付金・借入金の利息は、年利率・期間によって計算されます。
計算式は下記です。
利息=金額×年利率×期間(○ヶ月/12ヶ月)
手形貸付金・手形借入金について
手形貸付金・手形借入金とは
金銭の貸付け・借入れは、借用証書を用いて行います。
借用証書でなく、手形を用いることがあります。
手形を用いた貸付け・借入の場合、貸付金・借りれ金と区別し、手形貸付金(資産)・手形借入金(負債)として処理します。
手形貸付金・手形借入金の処理
金銭を貸付け、約束手形を受け取った時
手形による貸付をした時は、手形貸付金(資産)として処理します。
金銭を借入、約束手形を振り出した時
手形による借入れをした時は、手形借入金(負債)として処理します。
まとめ
株式投資では、決算を読み込むために簿記の知識もあると優位になります。
今後も決算を読み解いていきましょう。
最近のコメント