今回は、「整形外科看護師」(病棟ナース)の実際を、経験をもとに書いていきます。
1.整形外科病棟は忙しい?
2.整形外科看護は難しい?
2.整形外科は楽?
4.整形外科看護師でメリット・デメリット
5.まとめ
筆者は、大学を卒業してから新卒で整形外科病棟(総合病院)に希望で所属しました。
実際に整形外科病棟ナースで経験を積みました。
その経験から、臨床の実際を書いていきます。
また、精神内科と総合診療科も経験しており、実際同期から聞く他病棟の状況の視点からも難易度を比較して書いていきます。
「整形外科ナースになりたい」「整形外科って楽しいって聞くけど実際どうなの?」と思っているかたは、ぜひご覧ください(^^)
整形外科病棟は忙しい?
整形外科はよく、患者様数が多く忙しいと聞きますが、実際は、本当に忙しいです。
なぜなら、患者様数が他病棟と比較しとても多いからです。
更に、整形外科は患者様のオペの周期も早く、入退院が多いため、他病棟と比較してオペ前後の準備と入退院手続が非常に多いです。
そのため、病態的に難しくて重篤な患者様が多いというわけではなく、とにかくやることが多いです。
整形外科看護は難しい?
整形外科看護師は、難しくはありません。
なぜなら、病棟の場合、医師の得意な手術の患者様が入院することが多く、マニュアル化されているためその数十種類のオペ前後と入退院の流れを覚えて実施できれば十分です。
しかしオペ後の患者様は重篤である場合が多いため、オペ後の看護は細心の注意が必要です。
特にオペ後重篤になる疾患は、人工股関節置換術や下半身切断等です。
他病棟と比較すると、整形外科病棟は病態が比較的複雑でないため、その点では整形外科看護は難しくはないと言えます。
しかしその難易度は、大学病院か、総合病院か、個人病院か、クリニックか、にもよります。左記の順に難易度は高いです。
また、その時の医師によっても難易度は変化します。なぜなら、医師によって得意としている手術や疾患が異なるからです。
整形外科は楽?
整形外科は、他病棟と比較すると、比較的楽というか新人ナース向きではあります。
なぜなら、病態が複雑ではないため頭を使ってアセスメントをするというよりは、覚えて効率良く大丈夫という場合が多いからです。
しかし、2で述べたようにその病院の難易度にもよります。
整形外科は他病棟と比較して患者様が皆完治して退院されるケースが多いため、病棟内が明るいです。
例えば癌がメイン疾患の病院では、患者様もご家族様も皆泣いていて病棟全体が、笑ってはいけない雰囲気であったり暗いことが多いです。
しかし整形外科はその点、患者様もご家族様も病棟全体の雰囲気が明るいため、精神的には楽です。
なぜなら死に直結している患者様が非常に少ないからです。
しかし唯一楽でない点は、オペ患や入退院数が非常に多いため定時時刻に業務が全然終わりません。残業時間が1日約1~2時間は必ずといって良いほどあります。多い時で3時間です。
整形外科看護師でメリット・デメリット
看護師の視点でのメリットとデメリットをまとめました。
メリット
・疾患が複雑でないため働くうえでの看護の勉強が大変ではない
・病棟全体が明るい
・他病棟でも高齢者が多く、骨折の疾患を見る確率は高いためその知識を使って看護することができる
・病棟が忙しいため容量良い人になる
・患者様の治っていく過程が目に見えて分かるためやりがいを得ることができる
デメリット
・他病棟に移動した時に病態生理やアセスメントに苦労する
・多くの種類の牽引等、整形外科特有の機器の知識が他病棟では一切使えない
・心電図の波形を臨床で見る事ができない(心疾患の患者様は心外か心内に移動してしまうため)
・異常呼吸のパターンを見極めることができない(こちらも呼吸器病棟に移動してしまうため)
・残業時間が多く(病院によりますが)、プライベートの時間が削られてしまう
まとめ
整形外科看護師の実際は、以上でした。
筆者は、新人ナースの時に整形外科看護師を経験して良かったと振り返ります。
なぜなら、徐々に病棟ナースに慣れることができ、更に患者様との関わりも学ぶことができるからです。
しかし、その分心内や心外やICUでは、急変に備えて病棟自体は忙しくしていないため、じっくりお勉強をできて、度の病棟へ行っても有能なナースになることができます。
そのため、自分の性格や人生設計に合った病棟を選択できるよう願っています(^^)
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