今回は、仮想通貨「Zilliqa」(ZIL)について解説します。
今回は、Zilliqa(ZIL)とは・創立者・特徴・供給量・投資における将来性の順で説明します。
Zilliqa(ZIL)とは
Zilliqaは、パブリックでパーミッションレスのブロックチェーン上の仮想通貨です。
ZilliqaのネイティブユーティリティトークンであるZILは、ネットワーク上での取引の処理やスマートコントラクトの実行に使用されます。
※ユーティリティトークンとは→仮想通貨における【 ユーティリティトークンとは 】分かりやすく解説
1秒間に数千件の取引を完了できるスループットを提供するように設計されています。
第1層のスケーリングソリューションとしてシャーディングを採用することにより、ブロックチェーンの拡張性と速度の問題を解決しようとしています。
このプラットフォームには、多くの分散型アプリケーションがあり、2020年10月現在、ステーキングやイールドファーミング(詳細→仮想通貨における【 イールドファーミングとは 】分かりやすく解説)も可能になっています。
Zilliqaの開発作業は、2017年6月に正式に開始されました。
そのテストネットは2018年に始動しました。
その1年後の2019年にプラットフォームがメインネットを立ち上げました。
Zilliqaの創設者
Zilliqaは、シンガポール国立大学コンピューティング学部の助教授であるPrateek Saxena氏によって考案されました。
Saxena氏と学部生数名は2016年に、シャーディングに特化したブロックチェーンがネットワークの効率と速度を向上させる方法をまとめた論文を発表しました。
Saxena氏は同時期に、生涯に渡って金融・技術関連の起業家であるMax Kantelia氏やシンガポールコンピュータ協会の元会長であるJuzar Motiwalla氏とともに、Anquan Capitalを共同設立しました。
同社は2017年にZilliqaネットワークを開発するためにZilliqa Researchを法人化し、CEOにDong Xinshu氏・CTOにYaoqi Jia氏・CSOにAmrit Kumar氏を迎え入れました。
3人ともシンガポール国立大学コンピューティング学部で研究員として働いていました。
Zilliqaの特徴
高速処理
Zilliqaは、シャーデッドネットワークに完全に依存する世界初のパブリックブロックチェーンであると主張しています。
※パブリックブロックチェーンとは→【 パブリックブロックチェーンとは 】仕組み・メリットデメリット・パーミッションドブロックチェーンとの違いについても解説
これにより、高いスループットと1秒あたりの取引数の多さを実現し、拡張性の問題を解決しているとしています。
各シャードは個別に取引を処理するため、ネットワークが成長してシャードの数が増加すると、1秒間に処理できる取引の数も増加します。
また、記録が処理されるとすぐにZilliqaブロックチェーンに追加されるため、確認のための追加の時間が必要ありません。
Zilliqaは、広告・ゲーム・エンターテインメント・金融サービス・決済などの業界など、大規模な企業利用に選ばれるブロックチェーンになることを目指しています。
チームは、2018年の立場表明書の中で、このプラットフォームがVISAやMasterCardなどの伝統的な中央集権的な決済手段に匹敵することを目指していると述べています。
Anquan CapitalとZilliqaの開発を担当したZilliqa Reseachの両者は、かなりのZIL埋蔵量を保有しています。
PoW
Zilliwaネットワークは実用的なビザンチンフォールトトレランス(詳細→【 ビザンチンフォールトトレランスとは 】ビザンチン故障についても分かりやすく解説)・pBFT・コンセンサスプロトコルによって保護されています。
つまり、ブロックチェーンに記録を追加するためには、全ノードの少なくとも3分の2が、記録が正確であることについて同意しなければなりません。
Zilliqaブロックチェーンの各シャードは、全ての取引のサブセクションを確認するノードグループに依存しています、各シャードがコンセンサスに達すると、2番目のノードグループがシャードの集合的な結果を確認し、ブロックチェーンに新しいブロックを追加します。
このネットワークでは、楕円曲線暗号を使用してコンセンサスプロトコルを保護し、複数の著名を可能にしています。
Zilliqaは、取引記録を保護するpBFTコンセンサスプロトコルに加えて、PoW(Proof of Work)アルゴリズムを使用しています。そしてノードのIDを割り当て、シャードを生成しています。
※PoWとは→仮想通貨における【 PoW・PoSの違い 】どちらが良い?
Scilla
Zilliqaは、上記のPoWのスマートコントラクトのために、新言語Scillaを開発しました。
スマートコントラクト中間レベル言語(Smart Contract Intermedeate~Level Language)の略です。
言語レベルでのセキュリティ着尺性を自動的に特定・排除し、数学的な証明によってスマートコントラクトの安全性を正式に検証することを容易にすることを目的として、安全に特化した言語です。
ZILの供給量
Zilliqaは、210億トークンの固定された最大供給量です。
ZILはERC-20トークンです。
ZILはローンチ前に、トークン生成イベントで配布する全トークンの60%(126億ZIL)を生成しました。
残りの40%(84億ZIL)はマイニングプロセスで生成されます。
全トークンの10%(21億ZIL)はAnquan Capitalに、12%(25.2億ZIL)はZilliqa Researchに、5%は現在及び将来のZilliqaチームメンバーに割り当てられました。
そしてこれらは全て3年間に渡って四半期ごとに分配されることが発表されました。
Zilliwaは、10年以内に全てのトークンがマイニングされ、ブロックマイニングの報酬が徐々に減っていくように設計されています。
また、プロジェクトは最初の4年間でトークンの80%(168億ZIL)をマイニングし、残りの6年間で20%(43億ZIL)をマイニングうすることを目標としています。
ZILの上場している仮想通貨取引所
ZILの上場している仮想通貨取引所は下記の通りです。
・Binance
・Huobi
・Bitfinex
・Bithumb
投資における将来性・まとめ
高速処理が特徴のZilliqaです。
またビザンチンフォールトトレランスも特徴的ですね。
処理速度が速い仮想通貨やビザンチンフォールトトレランスを得ちょとしているが続々と出てきているため、競合も多くいます。
そのため優位性があるかどうかを問われると難しいところです。
しかし時代的には需要がありますね。
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