【 製薬会社のリスク/特許期間 】リスクが大きい理由まで解説

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医薬品における特許・期間

特許とは、新規性・進歩性・利用可能性等の様々な要件を満たした発明や発見に与えられる権利です。

特許の与えられた研究・発見の発案者は、その研究内容や発見事実を一定期間独占的に利用することができます。

医薬品にも特許というものがあります。

その特許には有効期間が存在します。

特許を出願した日から20年間です。

しかし医療用医薬品に限っては20年間に治験期間・承認審査機関を上乗せすることができます。

そのため、有効期間は最長25年間です。

医薬品における特許は、創薬研究から審査・承認に至るまで、4種類の特許を取得することができます。

4種類の特許とは、物質特許製法特許用途特許製剤特許です。

物質的特許

物質特許とは、新規に生成された飲食物・医薬・化学物質に対して与えられる特許です。

特定要素は、化合物の化学式や物質名などです。

化学物質を医薬品に用いることが出来る特許となります。

日本は昭和51年に特許法により認められるようになりました。

化合物そのものに与えられる特許のことです。

製造方法に関わらず、製造後の物質が同じであればそれら全てに権利が発生します。

製法特許

製法特許とは、有効成分を製造する過程で生まれたアイデアや発見に与えられる特許です。

既存の化合物がつくられる場合でも、それぞれ別の過程で作られているとそれぞれの過程で特許を取得することができます。

つまり既存の医薬品でも、製造方法を変えることで特許が取得できるということです。

用途特許

用途特許とは、化合物の疾患に対する効能・効果に対して与えられる特許です。

既存の化合物でも、新たな効能・効果を発見した場合は、その都度用途特許を取得することができます。

既存の医薬品においても有効です。

基本用途特許とは、既に承認済みの医薬品の用途を保護するための特許のことです。

製剤特許

製剤特許とは、製造の工夫における特許です。

具体的には、製造の安定化・有効成分の吸収率や安全性の向上等です。

既存の医薬品を新しい製剤としての処方が有効であるということを発見すると取得できます。

基本製剤特許とは、既に承認済みの医薬品の製材処方を保護するための特許のことです。

ジェネリック医薬品について

先程も述べたように、医薬品は特許存続期間が定められています。

特許権者(先発医薬品を研究開発した製造業者)が独占的に製造販売できる権利が取得できます。

特許の存続期間は出願から20年です。

しかし医薬品の場合あは安全性確保のための試験や審査により特許権の存続期間の弊害があるため、最大5年の延長が認められています。

その後は特許期間満了により国民の共有財産とみなされます。

そして、ジェネリック医薬品として増販売されるようになります。

特許期間満了は、物資特許期間での満了を意味しています。

つまり製法特許や製剤特許の特許期間が残っている場合は、それらの特許に反しない製法となることもあります。

更に、先発高薬品の効果や用法容量に用途特許が存在する場合は、ジェネリック医薬品で先発医薬品と内容が異なることもあります。

医薬品開発のリスク

上記の特許内容と特許期間を考慮すると、医薬品開発には大きなリスクが伴います。

理由は2つあります。

①研究経費が莫大にかかっているのにも関わらず、新薬を開発できる確実性がない

②新薬を開発できたとしても、特許期間が満了すると後発薬品に特許を取られてしまう


この2つのリスクを、それぞれ説明していきます。

①研究経費が莫大にかかっているにも関わらず、新薬を開発できる確実性がない

①に関しては、新薬開発の研究費用は莫大にかかるのにも関わらず、何の開発もできない可能性が高いということです。

新薬の開発はそれほど時間と経費が莫大にかかります。

それほどのリスクをとってまでも、開発できる可能性は低いということです。

万が一研究費用をかけても何十年も何も開発できなかったとしたら、赤字続きで倒産の可能性もあります。

しかし開発できると大きな利益が入ってくるため、白黒はっきりしているのが医薬品会社です。

②新薬を開発できたとしても、特許期間が満呂する宇土、後発薬品に特許を取られてしまう

②に関しては、医薬品において最も利益を生み出すことが出来るのが、その特許期間内での売上です。

その期間に稼ぎ、次の開発の経費に資金を回しています。

しかしこの特許は、治験開始前の出願から20年という期間で定められているため、研究期間がかかればかかるほど利益を得る期間が少なくなってしまいます。

新薬開発の流れは下記です。

化学物質の出願

新薬開発化学物質の研究

非臨床試験

臨床試験(治験)

申請の承認

新薬開発はこのような長期間の流れから成り立っているのです。

そのため極端な例だと、治験開始から認証までに20年以上かかってしまった場合、その時点で利益はゼロということになります。


更に、特許が満了し、他の製薬会社からジェネリック医薬品として発売されると、せっかく開発した医薬品の売上が激減する可能性が高いです。

最も恐ろしい事実が、ジェネリック医薬品の方が安いため、80%以上の新薬が1年未満でジェネリック医薬品に後発されてしまうということです。

投資におけるリスク

エーザイが新薬承認によりストップ高を連日更新していたため例としてピックアップさせていただきました。詳細⇒【 ストップ高(S高)・ストップ安(S安)とは 】分かりやすく解説

投資においては、自分の精通している分野で利益を出すことが最もリスクが無いです。

筆者は元々看護師のため医薬品に関しては詳しいのですが、医薬品会社に投資をしない理由は上記で述べたリスクが高いからです。

国からしたら、開発してくれたらどの製薬会社でも構わないため開発を急がせる仕組みを設けたのでしょう。

そして医療費は国の負担が大きいため、ジェネリック後発品として安価で販売して欲しいのでしょうね。

そう考えると、製薬会社はリスクがとても高いのに本当に頑張っていますよね。

努力にとても関心するし素晴らしいとおもうのですが、投資するかどうかの話は別です。


実際、製薬会社の財務諸表をご覧ください。

他業種と比較して研究開発費やそれに伴う負債がとても多いです。


ただ、日本は少子高齢化のため、日本においては薬(特に認知症など)の需要が非常に増加していきます。


そのため、これらのリスクを踏まえても優位性があるのであれば、投資するのも良いかもしれませんね。

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