今回は、仮想通貨「Spell Token(SPELL)」について解説します。
Spell Token(SPELL)とは・創設者・特徴・供給量・投資における将来性、の順で説明していきます。
Spell Token(SPELL)とは
Spell Token(SPELL)とは、abracadabra.money関連の報酬トークンです。
abracadabra.moneyの公式ホームページはこちらです。
Abracadabra .moneyは利子付きトークン(ibTKN)を担保に、米ドルに紐付けされたステーブルコインであるMagic Internet Money(MIM)を借りる貸付プラットフォームです。
創設者
Abracadabraは正式な分散型自立組織(DAO)ではなく、Snapshotページを通じて統治されています。
MIMは、以下の一部仮名ユーザーで構成される6/10マルチシグねちゃ契約によってミントされます。
・Poolpi:yearn.finance(YFI)
・Leo Cheng:Cream Finance(CREAM)
・Michael:Curve DAO Token(CRV)
・Julien:Stake DAO(SDT)
・C2tp:Convex Finance(CVX)
・Sifu:Wonderland(TIME)
・Georgiy:Acracadabra・Popsicle Finance(ICE)
・0xmerlin:Abracadabra
・Danieleseta:Abracadabra・TIME・ICE
・Squirrel:Abracadabra・ICE
特徴
貸付市場
Abracatabraは、SushiSwapが開拓した「Kashi(貸し)・レンディング・プラットフォーム」を利用し、ユーザーが決めた担保に応じてリスク許容度を調整できる隔離された貸付市場を提供しています。
ユーザーは、担保を預け、MIMを借りることができます。
SushiSwapが導入した「Kashi(貸し)・レンディング・プラットフォーム」により、Abracadabraの隔離された貸付市場は、分散型金融(DeFi)貸付イノベーションを起こしました。
隔離された貸付市場では、リスクは集団で共有されません。
イールドファーミング
Abracadabraは、イールド・ファーミングも提供しています。
※イールドファーミングとは→仮想通貨における【 イールドファーミングとは 】分かりやすく解説
ユーザーは流動性供給者(LP)トークンをステークしてSPELLをファーミングすることができます。
これにより、特定の通貨ペアの流動性向上が促進されます。
通貨ペアの例を挙げると次の通りです。
Eher(ETH)対Spell Token(SPELL)
Magic Internet Money(MIM)対LP 3pool Curve(3CRV)など
更にユーザーは、利子付き担保を元に借りたMIMを使って、レバレッジをかけたファーミングポジションを開くこともできます。
流動性ペアの増加
ユーザーは、任意のトークンに対して流動性を提供することができました。
そして通貨ペアの流動性が失われた場合やスマートコントラクトに何かが起きた場合には、そのペアのみが影響を受けました。
更にプラットフォーム全体は影響を受けません。
これにより、Abracadabraは他のほとんどの分散型取引所(DEX)でサポートされていない様々なペアを提供することを可能にします。
利子付きトークンのポジションの活用
SPELLを利用するメリットの1つとして、ユーザーが保有する利子付きトークンのポジションを活用できるということが挙げられます。
ユーザーは自分のポジションを担保に借入をし、更に借り入れたステーブルコインを担保に借り入れるというループを何度も繰り返すことで、レバレッジを高めています。
これらは全て1回の取引で行われるため、ユーザーは1回のガス代の支払いで済みます。
Spell Tokenは、異なるプールのいずれかに流動性を提供することでファーム化することができます。
SPELLはステークすることもでき、ステークされたトークンはプラットフォーム手数料(金利・借入手数料・特定の市場の生産手数料の10%)のシェアを獲得します。
そしてそれが自動で複利として加算されます。
PoWからPoSへ移行中
Abravadabraは、マルチチェーンプロトコルのため、Spell Tokenは、Ethereum・Avalanche・Fantom・Arbitrumで利用可能です。
イーサリアムは、最も人気のあるブロックチェーンの1つです。
多くの分散型アップリケーション(DApps)開発者が利用するソリューションです。
ノードの集まりが取引を検証し、イーサリアムのブロックチェーンを保護します。
ネットワークは、Proof of Work(PoW)コンセンサスメカニズムの使用からProof of Stake(PoS)への移行を進めている最中です。
※PoW・PoSとは→仮想通貨における【 PoW・PoSの違い 】どちらが良い?
Avalancheは、PoSやPoWとは異なり、全てのノードが取引の処理と検証を行う有向非巡回グラフ(DAG)プロトコルを採用しています。
※DAGとは→仮想通貨における【 非有向巡回グラフ(DAG)とは 】分かりやすく解説
Fantomは、独自のコンセンサスメカニズムを採用しています。
大容量化と2秒での取引確定を両立させるとともに、セキュリティの向上も図っています。
Arbitrumは、イーサリアムようのレイヤー2スケーリングソリューションで、Optimism Roll upを使用しています。
そのため取引時間の短縮と0に近いガス代で取引が可能になります。
供給量
SPELLの最大供給量は2100億円です。
トークン配分は以下の通りです。
・63%(1323億SPELL):グローバルなファーミング奨励
・30%(630億SPELL):チーム:4年間の権利確定スケジュール
・7%(147億SPELL):新規DEX公開
SPELLは、10年間の半減モデルで毎年配布される報酬を半減させる予定です。
チームトークンの発行は、次の通りです。
・初年度が5%
・2年目が25%
・3年目と4年目が12.5%
投資における将来性・まとめ
ここでは、アブラカタブラドットマネーの特徴を挙げました。
ただ、SPELLは報酬トークンのため、SPELL自体に投資というより受け取る形になります。
そのため、アブラカタブラの業績に左右されるということです。
このDeFi市場は、競合が多く存在するため、優位性を発揮してずば抜けて価格を上昇させることは難しいです。
ただ、PoWからPoSに移行しており、「長期的な目線」でも考えて成長させていきたいという意思のあるプロジェクトだと考えられます。
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