今回は、FX経済指標「非農業部門雇用者数変化」の発表後の値動きについて解説します。
同日に、同じ程度注目度の高い「ISM非製造業景況指数」や「平均時給」の発表もあったため、それらについても触れながら解説します。
経済指標発表結果
経済指標の発表結果は下の表の通りでした。
2021年12月3日、4日の結果を例に解説します。
注目度の高い非農業部門雇用者数変化は、予想に対してとても低い結果となりました。
失業者に関しては予想より改善しています。
平均時給は、前回値・予想値より低くなっています。
その1時間半後には、ISM非製造業景況指数が発表されました。
予想と比較し、良い結果となりました。
同時間発表の製造業新規受注に関しても、予想値より良い結果となりました。
経済指標発表直後の値動き
まずは、最初に発表された22:30直後をご覧ください。
発表直後の1分以内に、大幅に急降下しました。
発表された経済指標は結果が悪かったため、そのまま下降トレンドになるのかと思いきや。
2分後に急上昇していったと分かります。
続いて次の0時の発表後の値動きを同チャートでご覧ください。
発表結果は良い結果だったのにも関わらず、発表後に下降トレンドとなりました。
大幅に下落していると分かります。
つまり、今回は、両方の時間とも、経済指標と正反対の方向に動いたということになります。
テクニカル分析
1時間足で確認してみましょう。
今回は、経済指標発表後も、この1時間のレンジ内におさまっていたことが分かります。
22:30発表直後に下落しましたが、その後正反対に急上昇した時のラインも、レンジの上のラインにまで到達してから下降していったと分かります。
次に、日足のチャートで確認していきましょう。
こちらからも、今回の経済指標は直近数日のレンジ内におさまっていたと分かります。
まとめ
今回は、珍しく結果が真逆な方向に行った経済指標結果となりました。
22:30に関しては、1分間急下降してから2分後2枚程度の値幅でに急上昇するという読みにくい結果となりました。
0時に関しても、発表はよかったのに値動きは下落という、両方読みにくい結果となりました。
こんなに結果と真逆にいく経済指標後の値動きは、初めてというレベルで難易度が高かったです。
現在は、コロナウイルスのオミクロン株の出現により様々なニュースがたくさん出ているため、経済指標重視というより大枠のファンダメンタルズやテクニカルでエントリーする人々の方が多かったのではないかと考えられます。
このように、オミクロン株などの様々なニュースが出ているときの経済指標後エントリーは、通常より読みにくい結果となる傾向があります。
そのため、経済を動かすような大きなニュースが出ている時は、急なトレンド変更だったりと、エントリーに注意が必要になります。
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