FX経済指標のレートチェック について解説します。
レートチェックとは
レートチェックとは、口先介入のことです。
過去にレートチェックの介入があった例は下記です。
リーマンショック以降の急激な円高への流れによって、政府・日銀は2010年から2011年にかけて3回、為替市場に円売りドル買い介入を実施しました。
しかしその効果はなかなか長続きしません。
それでも、これだけの円高水準が続くと、市場にもまた介入があるかという雰囲気は常に潜在しています。
この介入への動き出しを推し量ることのできる材料とされているのがレートチェックです。
仕組み
中銀の為替担当者が、市中の銀行にホットラインで今現在の為替レートはと尋ねるということです。
市場関係者の間では噂として広まり、時に報道で個人投資家にまで広く知られてることもあります。
中央銀行が為替レートを確認する街がないわけがありません。この行為の背後には、今の為替水準に対してシビアになっているという警告が潜んでおり、市中の銀行を通じて市場に対して牽制しているということです。
つまり、口先介入と同じです。
銀行の立場からしても、レートチェックは介入するかもしれないという兆候のため、放置できません。
ただの牽制と無視していると、実際に介入が実施され、市場が反転したときには、その時点でのポジションが大きな損失を被ってしまいます。
こんなときは、円売りでポジションを取るのが妥当な動きになります。
つまり中銀は、自らは介入などで動くことをせず、市中の銀行などに働きかけて市場を転換させようとしているのです。
レートチェックの反発
通貨が一方的に上か下かに働いている時に、レートチェックが入りやすい傾向があります。
急激な反転の後は、再びもとの方向に戻ることが多くなります。
短期トレードを前提に、レートチェック後の反発を見込み、逆張りでトレードするのも、リスクがありますが有効な手法です。
FXでのポイント
レートチェックの噂が行き渡った頃には、既に為替は大きく動いてしまっていることもあります。
トレーダーにとっては、目先の変化に乗ることより中銀の考えを把握する必要があります。
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